経営戦略の考え方(16)補足②コトラーの競争地位別戦略とランチェスター戦略のシェア理論 | 最短ルートの成長戦略“導線経営”

経営戦略の考え方(16)補足②コトラーの競争地位別戦略とランチェスター戦略のシェア理論

前回は“ポーターの3つの基本戦略”“コトラーの競争地位別戦略”の共通項をお伝えしました。そこから言えるのは市場のポジションによって自ずと戦略が決まってくる!ということでした。今回はコトラーの競争地位別戦略ランチェスター戦略のシェア理論を比較して市場地位別の戦略に関する理解を深めます。下の図は前出したコトラーの競争地位別戦略です。

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タテ軸に「経営資源の量」、ヨコ軸に「経営資源の質」を取っています。そしてリーダーは業界トップチャレンジャーは業界2位グループフォロワーは3位以下のグループニッチャーは一部の企業で細分化された僅かなマーケットをターゲットとしています。

ここで気を付けなければならないのは、この時のフォロワー(模倣・追随戦略)はランチェスター戦略の強者の基本戦略である“ミート戦略”ではありません。差別化(チャレンジャー)が困難な成熟した業界において、競争手段が価格競争しか残されていない場合、競争を仕掛けるよりも業界秩序維持の元、リーダーに追随した製品や価格を提供する方が合理的とする考え方です。

上記を踏まえた上で下記ランチェスター戦略・7つのシンボル目標数値を見てください。


習刊!ランチェスター流@加速経営エクササイズ-7share_50

ランチェスター戦略は大きく2つの戦略にわかれました。弱者の基本戦略“差別化戦略強者の基本戦略“ミート戦略(追随・模倣、二番手商法)”です。ところが、“コトラーの競争地位別戦略”の4つの戦略を当てはめてみると7つのシンボル目標値の理解が深まりませんか?

ランチェスター戦略における強者と弱者の定義は覚えてますか? 市場地位1位のみを強者とし2位以下は弱者ですから、1位の下限である26.1%までが強者となりリーダーです。次の19.3%上位目標値はチャレンジャーですが、2位グループとしたのは実際には3位も入ってくることがあるからです。業界ごとの市場によって左右されるところです。次の10.9%影響目標値、6.8%存在目標値はフォロワーで3位以下となり、最後にニッチャーがきますが、これも業界によって数値が左右します。ニッチャーとしての存在感が増せば10%前後もあるかもしれません。


このように経営戦略の王道と競争戦略のバイブルと言われるランチェスター戦略は共通しているところもありますが、少し考え方が異なるのでこれを知っているのと知らないのとでは大違いではないですか? どちらか一方ではなく、複合的に融合して見たり考えたりできるようになれば良いと思います。ご意見やご質問などを下記facebookページでシェアして頂ければ幸いです。


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