【 物事の2重構造とランチェスター戦略 】

太宰治が「ア、秋」という短編小説の中で、


「秋ハ夏ト同時ニヤッテ来ル」

夏の中に、こっそり隠れて、もはや来ている、


と書いているという記事を読みました。


なるほど、あれほど鳴いていた蝉の声も聞こえなくなり、

夜になると虫の声で秋の気配を感じる季節となりました。

夏の中に秋が潜んでいるのですね。


商品戦略などマーケティングにおいても、

物事というのは、2重、3重の構造になっていて、

表面上の出来事とその出来事を起こす隠れている要因、


商品でいえば、表面上の価値と真の用途

など、見えているもののウラ側には、

その現象を起こす本当の要因があると言われ、


この見えない部分に訴求する事で、

相手の心の中での差別化やポジショニングを明確にする事ができますので、

経営戦略上、常に考えていくべきテーマと言われています。



営業でいえば、優秀な業担当者は、

セールスにおける表面上の断りと、

その裏にある客層心理を熟知していますので、



一度や二度の表面上の断りに揺さぶられる事も、あきらめる事も無く、

顧客自身が顕在意識では気がついていない、真の価値を引き出して、



顧客の十分な納得の上で成約をします。

期待以上の価値を顧客に提供していますから、こういう営業担当者は紹介も多い。



ところが表面上の見える所だけで営業している担当者は、

「モノ」勝負になりすぎて、往々にして価格競争になりがちで、

適正な粗利の確保が難しくなってしまいます。



ランチェスター戦略では単なる量と質の勝負では無く、

一点集中で差別化要因を掘り下げて行く、

プロセスをときに研修等を通じて追求して行きます。



その中で2重、3重にもなっている真の価値を掴んで、

具現化する習慣を営業担当者が身につけたときに成長が生まれ、

その担当者の提案力は他社との差別化に根源になるはずです。



「戦略的な研修」を通じた社員の成長。

実際にこういう事は良く起こりうりますので、

こういう所にも2重、3重の効果性が生まれるものだと痛感しております。




アサヒマネジメント 川端

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ランチェスター経営名古屋  

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