【 戦術タイムマシーンと戦略なき経営 】
経営目的の実現のための経営戦略と戦術。
戦略も戦術も元々軍事用語であり、
戦略はとは英語でstrategy、戦術はTactics。
戦略に従って作戦(operation)を立てて遂行する。
大元の戦略が間違っていた場合、
個々の作戦において、いかに戦術を頑張っても勝てません。
大東亜戦争(太平洋戦争)における、
ガタルカナル作戦やインパール作戦がそうであり、
戦略の失敗は戦術で取り返せない、という格言通りです。
さて戦略とは、同業者のやり方を真似する事だと信じて疑わない、
一定の経営者層が世の中にはみえます。
先日、先輩ランチェスター講師から聞いたのは、
「田舎の社長ほど、熱心に都会のセミナーを受けに行く」
「しかし、その情報の殆どは他同業者の成功実例で、
当たるチラシとかHPとか戦術がほとんど」
他人と同じ事をして、他社以上の成果は出るはずが無いと思うのですが、
「田舎は都会と比べて10年、20年遅れているので、
都会で流行っているやり方(戦術)を持ち込むと、
誰もやっていないので、とりあえず勝てる」のが根拠、
戦術タイムマシーンですね。
しかもそれ専門に集客しているコンサルまであるということ。
ですが、やがて情報・やり方が田舎にも回って来て、
同じやり方をする同業者が出てきて勝てなくなる、
そこで「新しい戦術を仕入れにせっせと社長はまた都会に行く」という構図。
その繰り返し。
なるほど田舎は都会に比べて遅れているので、
一定期間は勝てるのですが、やがて賞味期限が来る。
そこで新しい戦術を常に仕入れる必要があるということ。
しかし恐ろしい事に、そういう戦術社長の会社には、
良くない共通点がいくつかあるそうです。
その共通点が、業績悪化を招く根幹なので、
根幹から業績改善する事は無く、
戦術タイムマシーン社長には、心の安らぎが訪れないとも。
その続きは次回に致します。
アサヒマネジメント 川端
http://www.asahi-management.com/
ランチェスター経営名古屋 川端