・甘利氏への懲罰動議は第二の永田メール事件となる ~民主党はあの事件から何も学んでいない~ | アジアの真実

・甘利氏への懲罰動議は第二の永田メール事件となる ~民主党はあの事件から何も学んでいない~

三宅氏「自分で転んだ」暴露? 自民議員ブログで明かす:産経

 民主党の三宅雪子衆院議員(45)が、12日の内閣委員会での採決時に転倒・負傷した問題で“新証言”が浮上した。民主党は“加害者”として甘利明元経産相への懲罰動議を提出しているが、宿敵・自民党の馳浩衆院議員が、三宅氏から『自ら転倒した』と聞いたことをブログで披露しているのだ。民主党と自民党の泥仕合はどう決着するのか。

 渦中の三宅氏は負傷翌日の13日、車いすで衆院本会議に出席した。右足には包帯が巻かれ、同僚議員に背負われて投票するなど痛々しい姿を見せたが、一方で、鳩山由紀夫首相の答弁時には、痛めたはずの右足を軸に足を組むなど“自作自演”疑惑も指摘された

 こうした中、議員会館のエレベーターで偶然に三宅氏と遭遇したというのが馳氏。自身のブログに次のように書き残していた。

 《議員会館のエレベーターに、民主党の三宅雪子さん、松葉づえ姿で乗り込んでくる。えらいものものしい。『どないしたの?』『昨日の内閣委員会の強行採決で転んじゃって…』と、痛々しい包帯姿。『運動不足なんですかね、自分で転んじゃって、恥ずかしい…』と三宅さん》

 この内容が事実なら、懲罰動議を出されて「ハメられた」と主張する甘利氏は冤罪をふっかけられたことになる。

 甘利氏は自民党のHPでも、《突然三宅議員が前に倒れ込み、私の方を見ながら『ひっどーい』と叫んだ。たちまち十数人の民主党新人議員に罵倒され、小突かれ、『はめられた』という思いがよぎった》と反論している。

 一方、民主党は甘利氏への懲罰動議に自信満々。「暴力行為は一切なかった」と発言した小泉進次郎衆院議員への懲罰動議も検討するなど、さらに攻撃を強めている。

 真実を知る三宅氏は14日夜、自身のツイッターで、《今回の一連の出来事は、私にとってとても不本意な結果(中略)私への誤解に基づくご意見も多く、残念ではありますが、しばらくツイッターをお休みさせていただきます》と、当面静観することを表明した。 今週末に地元の群馬県で予定していた集会などもすべてキャンセルし、自宅で安静にするというのだが。

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 私は民主党がこの問題で”懲罰動議”までも提出してしまったことに驚きました。ここであえて詳しくは説明しませんが、ネット上ではその瞬間の動画 が繰り返しアップされ、甘利氏が指一本三宅氏に触れていないことが既に誰の目から見ても明らかな状態となっています。不自然な転び方に大げさな松葉杖と車椅子という出で立ちで現れたと思えば、足を怪我したことを忘れてしまったのか、負傷した足を下にして足を組んで首相の答弁を傍聴している姿 が撮られています。

 さらに、上記記事にあるとおり、三宅氏本人が馳議員に「自分で転んだ」と明言しており、その言葉は馳議員のHP にちゃんと記載されています。


 民主党にはあまりにも不利な要素が揃っているのにも関わらず、懲罰動議提出まで事を進めてしまった民主党。もしこれが本当に本会議で懲罰審議されるようなことがあれば、第二の永田メール事件となり得ます。

 おそらく、支持率低迷にあえぐ民主党は、なんとかして自民党のイメージを失墜させようと模索している中、とっておきの材料があったと、十分に調べもせずに食いついたというのが本音でしょう。永田メール事件の時も同じでした。民主党は永田メール事件から何も学んでいないようです。

 永田メール事件の時は、自民党を攻撃する格好の材料があったと、怪しいメールの審議も確かめずに事を起こした結果はどうなったでしょうか。永田氏本人は議員辞職、さらに前原民主党代表も辞任に追い込まれ、民主党は自民党を追いつめるどころか徹底的に追い込まれましたが、一体今回はどのような顛末になるのでしょうか。


 そして、あまり報道では語られていないようですが、これにはもう一つ問題があります。事が起こったのは衆議院内閣委員会。しかし三宅雪子議員は衆議院内閣委員ではなく、発言権もなければ、委員会審議に参加する資格もありません。それなのになぜあんな場所にいたのか。実際はこっちの方が重要問題だったりします。

 このとき民主党が行おうとしていたのは公務員改正法の強行採決を行う際の応援として駆り出されたのでしょうが、関係者ではない三宅氏は、傍聴席にいることはできてもあんな場所に入れる資格はないのです。


 「政権を執ったら我々は絶対に行わない」と断言していた強行採決を繰り返し、その場所には無資格の議員を兵隊として送り込む。その議員が自分で転んで怪我をすれば、自民党の議員のせいにして懲罰動議を提出する。もう無茶苦茶過ぎて言葉もありません。


参考書籍:
民主党政権崩壊へ――日本の混迷、没落を許す国民に未来はあるのか?(OAK MOOK 338 撃論ムックvol.26) (単行本)
西村幸祐
4775515438