・麻生内閣が発足 ~この顔ぶれで日本は変われるのか~ | アジアの真実

・麻生内閣が発足 ~この顔ぶれで日本は変われるのか~

麻生首相が閣僚名簿発表、34歳小渕氏が戦後最年少入閣

自民党の麻生太郎総裁(68)は24日夕、国会で首相指名を受け、第92代、59人目の首相に就任した。

 麻生首相は同日夜に組閣を終え、衆院選に臨む政権の陣容を示した麻生内閣が発足した。首相は財務相に財政出動に積極的な中川昭一氏を起用し、小泉内閣以来の構造改革重視から景気回復優先への路線転換を鮮明にした。金融危機に伴う経済混乱にも機動的に対応できるように、財務相と金融相は兼務とした。焦点の衆院解散時期では、首相は10月上旬とする意向を固めた。衆院選は10月21日公示、11月2日投開票とする方針だ。

 麻生首相は24日夜、首相官邸で記者会見し、17人の閣僚名簿を自ら読み上げ、発表した。首相は「景気への不安、生活への不満、政治への不信があることを厳しく受け止めている。日本を明るく強い国にすることが私の使命だ」と決意を表明した。内閣の基本方針については、〈1〉国民本位の政策を進める〈2〉官僚を使いこなす〈3〉国益に専念する――ことを挙げた。人選については「適材適所だ。このメンバーで選挙を戦うことになる。(民主党と)正々堂々と戦う」と述べた。

 首相は前内閣からの再任は5人にとどめ、閣僚を大幅に入れ替えた。次期衆院選をにらみ、「麻生カラー」を強く示すことを狙ったものだ。盟友の中川氏を重要閣僚に起用したほか、総裁選で自らを支持した甘利明氏を行政改革相に充てるなど、自らに近い人材をそろえた。一方、「食の安全」に対する国民不安に応えるため、総裁選で戦った石破茂氏を農相に起用。内閣の清新さを印象づけようと、戦後最年少の閣僚として、小渕優子氏を抜てきした。(後略)


 閣僚名簿は次の通り。(敬称略)

 ▽総理      麻生 太郎

 ▽総務      鳩山 邦夫(津島派)

 ▽法務      森  英介(麻生派)=初

 ▽外務      中曽根弘文(参・伊吹派)

 ▽財務・金融   中川 昭一(伊吹派)

 ▽文部科学    塩谷  立(町村派)=初

 ▽厚生労働    舛添 要一(参・無派閥)=再任

 ▽農水      石破  茂(津島派)

 ▽経済産業    二階 俊博(二階派)=再任

 ▽国土交通    中山 成彬(町村派)

 ▽環境      斉藤 鉄夫(公明)=再任

 ▽防衛      浜田 靖一(無派閥)=初

 ▽官房・拉致問題 河村 建夫(伊吹派)

 ▽国家公安委員長 佐藤  勉(古賀派)=初

 ▽経済財政    与謝野 馨(無派閥)=再任

 ▽行政改革    甘利  明(山崎派)

 ▽消費者     野田 聖子(無派閥)=再任

 ▽少子化     小渕 優子(津島派)=初


 麻生内閣が正式に発足しました。注目されていた閣僚人事ですが、正直よくわからない部分が多いというのが印象です。財務・金融大臣に中川昭一氏を充てています。中川氏の守備範囲は広く、財務・金融界にも明るいとのことですが、中川氏はもっと適任のポストがあったのではないかとも思います。もしかすると、国民に最もアピールしなければならない財務・金融のポストに国民人気の高い中川氏を充てた選挙際策かもしれませんが。

 また、外務大臣に就任した中曽根氏。あの元中曽根総理の息子ですが、この人の外交信念や国家感を表す行動や言葉をあまり聞いたことがありません。逆に親韓派であったり、北朝鮮との国交正常化を目指す朝鮮半島小委員会のメンバーであったり、ちょっと不安を覚えさせるようなポイントがいくつかあります。日本が岐路に立たされているこの時期、もっと適任者がいたのではと思わざるを得ません。


 また官房長官も同様です。この河村建夫氏、中曽根氏以上の親韓派として有名です。民団ともパイプがあるとのことで、外国人参政権推進派でもあります。官房長官という重要ポストに適任者なのか疑問です。

 他に、まだ問題が解決しておらず、開発範囲や投資配分などについて重要協議が必要な東シナ海ガス田問題の管轄である経産省に、二階氏が再任されていること。東シナ海ガス田問題は中川氏から極度の親中派である二階氏に代わってから日本側の主張は大きく後退し、現在も尚その権益の多くを中国に奪われかねない状態が続いています。そのような局面での再任。これも理解に苦しみます。また拉致担当大臣が官房長官と兼務となり、拉致問題に深い認識があり期待されていた中山恭子氏がポストからはずれました。福田改造内閣で唯一評価できる人事であり、拉致問題進展が期待されていたのですが、この人事にも疑問を抱かざるを得ません。


 正直この顔ぶれで期待されている福田内閣からの大きな方向転換が本当にできるのか私には疑問に思えますが、 麻生氏には麻生氏なりの考えもあるのでしょう。最初の印象だけでダメ内閣と烙印を押すつもりはありません。自身が扱いやすい人材を選んだ結果なのかも知れません。選挙後にあらためて再人事を行うつもりかもしれません。しかし、以前当Blogの記事でも主張したように、自民党は最後のチャンスだと捉える必要があります。発足したからには、精一杯日本のために頑張っていただきたい。そう思います。


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参考書籍:

「国力」会議
麻生 太郎
4396613075


とてつもない日本 (新潮新書 217)
麻生 太郎
410610217X