・映画「靖国」は靖国神社と出演者に正確な手続きを得ず撮影 ~放映の権利がないのは当然である~ | アジアの真実

・映画「靖国」は靖国神社と出演者に正確な手続きを得ず撮影 ~放映の権利がないのは当然である~

靖国神社、李監督らに映像削除などを求める通知送付:朝日

 ドキュメンタリー映画「靖国」の上映問題で、靖国神社(東京都千代田区)はホームページに、「李纓(リ・イン)監督と配給元のアルゴ・ピクチャーズなどに、質問と、問題とする映像の削除などを求める通知を行った」とする文書を11日付で掲載した。「境内での撮影許可手続きが遵守されていないだけでなく、内容も事実を誤認させる映像が含まれている」としている。

 一方、李監督は、朝日新聞のこれまでの取材に「撮影許可は取ったものも取らなかったものもある。靖国神社の広報課長に名刺を渡し、その隣で撮影した場面もある。隠し撮りは一切していない」と説明している。


映画「靖国」:出演の刀匠「李監督は信用できない」:毎日
 映画「靖国」を撮った李纓監督 映画「靖国 YASUKUNI」の中心的な登場人物で高知市の刀匠、刈谷直治さん(90)と妻貞猪さん(83)が、出演場面のカットを求めていることが10日分かった。刈谷さんは自民党参院議員から問い合わせを受けていたことも判明。会見した李纓監督は問い合わせを「介入だ」と批判し、「刈谷さんの了承を得ている。カットすると上映できなくなる」と説明している。

 刈谷さんは毎日新聞の取材に「映画は刀作りのドキュメンタリーと聞いていた。李纓監督はもう信用できない。出演場面をカットしてほしい」と話した。

 映画では、靖国神社に軍服姿で参拝する団体など、境内でのさまざまな出来事とともに、第二次世界大戦中、軍人に贈る「靖国刀」を作った刈谷さんへのインタビューなどが全編にわたって登場する。

 刈谷さんによると、05年10月ごろ、知人を介して出演依頼があった。数カ月後、李監督ら3人が訪れて2日間撮影。昨年春ごろ、刈谷さん宅で試写が行われた。貞猪さんが「政治的な内容でダメだ」と言うと、李監督は「近いうちに代わりのものを送る」と話したが、連絡はないという。刈谷さんは「今さら何を言っても仕方がない。もう静かにしてもらいたい」と話した。(後略)



 数箇所の映画館で映画:「靖国」の上映が中止になった問題で左翼団体が「政治介入であり表現の自由の侵害」などと訴えていますが、私はまだこの映画を観ていない為、何が正しいかは判断できないと思い、当Blogに書くのも差し控えてきましたが、これはもう観る前からアウトです。

 舞台になっている靖国神社や中心的な登場人物に正式な許可を取らず、一部では映画の趣旨を騙して撮影している。これでは中身が正しいかどうか云々の前に、公共に放映できる映画としての条件から完全に逸脱しています。

 仮に靖国神社に反対する内容の映画だったとしても、それを作り放映することは日本では問題とはならないはずです。観るか観ないかは個人の判断ですし、観てからそれが正しいのか間違っているのかを判断するのも個人の自由です。しかしながら、自分の作りたい内容にするために、撮影許可が必要な場所で正式な手順を取らなかったり、出演者を騙して撮影する等の行為は、中国ではそれで良いのかもしれませんが、日本においては言語道断であり、政治介入だの表現の自由だのを語る前に、そもそも放映する権利すらないのです。

 どうしても放映したいのであれば、刀匠の方のシーンと、靖国神社が求める箇所をカットした上で放映するか、両者の合意を正式に取るべきです。それが出来るまでは、この映画は何かを語る土俵に上がる権利さえないのは当然で、単なる違法盗作裏ビデオとたいして変わりはありません。


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参考書籍:

日本人なら知っておきたい靖國問題
大原 康男 小林 よしのり 小堀 桂一郎
4792604028


オフィシャルガイドブック 新・ようこそ靖國神社へ
所 功 靖国神社
4907816200