・ステージで「チベット」と叫んだ歌手へ法的措置 ~チベット問題が中国政府へ与えるダメージ~ | アジアの真実

・ステージで「チベット」と叫んだ歌手へ法的措置 ~チベット問題が中国政府へ与えるダメージ~

治安当局、チベット僧ら200人を拘束 中国青海省:朝日

 米ニュース配信会社「ラジオ・フリー・アジア」によると、中国青海省同仁県で21日、チベット系住民と治安当局の大規模な衝突があり、チベット僧ら200人が一時拘束された。チベット仏教の伝統祭事の参加者に警察が尋問しようとしたところ、住民らがチベットの独立を訴えながら警察隊に投石などを開始。警察隊は催涙弾などで対抗したという。


ステージで「チベット独立」叫んだ歌手ビョーク、当局激怒で法的手段に―中国 :レコードチャイナ
2008年3月7日、世界中で熱狂的なファンを持つアイスランドの女性歌手ビョークが中国公演のステージ上で「チベット独立」を叫んだ事件で、事態を重く見た中国文化部は彼女に対し法的措置をとると発表した。

今月2日に上海市で行われたコンサートで、ビョークはステージ上で中国当局から許可を得ていない楽曲「Declare Independence(独立宣言)」を歌い始め、突然「チベット!チベット!」と叫んだという。これには中国の聴衆も驚き、事件は瞬く間に内外に報道された。

中国文化部スポークスマンは、政府は国際的文化交流活動を積極的に奨励しているが、国内で活動する海外のアーチストや団体は国家の「営業性演出管理条例」を遵守しなければならないと強調。この規定に違反して個人的な芸術活動を政治利用し、中国人民の感情を傷つけるアーチストは歓迎しない、と強い不満の意を表明。ビョークには法的措置をとると述べたうえで、今後中国を訪れる海外のアーチストや団体の芸術活動について、より厳しいチェックを行うことを明らかにした。


 北京オリンピック開催が近づく中、チベット関係の報道が相次いで聞こえてきます。上記で二つ目に紹介している、、中国政府が予想以上に大きな反応を示していることに注目すべきです。アイスランドという遠い国の、政治家でもない、一民間人である女性歌手がステージ上で「チベット」と叫んだだけでこの反応。過剰反応と思う方もいるかもしれませんが、チベットについて指摘されることがどれほど中国政府にとってダメージが大きいかをはっきりと物語っています。

 国際社会がこの件で本気になって中国への弾劾を始めれば、中国は大きな岐路に立たされるのは間違いありません。中国がチベットに対して軍事侵攻を行い、数百万人単位の虐殺が行われたという事実がはっきりと存在し、そして今尚虐殺・人権侵害・文化侵害が行われているうえ、亡命政府までが存在しているのですから、中国は言い逃れをする術がありません。

 

しかしながら、日本と欧米各国ではこのチベット問題に対する態度に大きな温度差があります。例えば昨年だけの動きを見ても、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、カナダなどの首脳がチベット亡命政府の長であるダライ・ラマ14世と公式に会談しています。これは暗に中国へ対してチベット問題の批判をしているだけでなく、亡命政府の存在を国として認めることにより、いつでも中国に対してこれを大きな国際問題として取り上げる下地が出来上がっているとも言えます。

 一方で日本はどうでしょうか。ダライ・ラマに公式に会った事のあるのは1970年代後半の大平首相だけで、それ以降は中国政府への配慮という理由から首相が会見していないどころか、ダライ・ラマが訪日する際には政治家との会談を制限するなど、国内での活動制限さえ行っています。これでは、チベット弾圧に関して日本は中国に協力していると非難されてもおかしくありません。


 上記記事のアイスランドの女性歌手のほかに、アメリカの俳優であるリチャード・ギア氏など、欧米では映画界や音楽界、政治家の他、チャールズ皇太子など、著名人に熱心なチベット問題に対する活動家が多くいます。一方で日本ではどうでしょうか。中国で公演するアーティストは多くいますが、そのような活動をしている著名人の話は聞いたことがありません。そもそもマスコミがほとんど報道をしない為、チベット問題そのものを知らない日本人も多くいると思われます。

 

 靖国参拝やら歴史認識問題で散々外交的に攻撃をされている中国に対して、日本は中国の建前を尊重して今尚続く国際犯罪を見てみぬ振りをし続ける。これほどおかしな話があるでしょうか。


人気ブログランキングバナー ←このBlogに何かを感じたらクリックして下さい。

 

参考書籍:

中国はいかにチベットを侵略したか
マイケル ダナム Mikel Dunham 山際 素男
477004030X


中国共産党に消された人々
相馬 勝
4093895341