・安倍氏が辞任表明 ~なぜ今なのか~ | アジアの真実

・安倍氏が辞任表明 ~なぜ今なのか~

安倍首相が退陣の意向、記者会見で表明:読売

 首相官邸での記者会見で退陣の意向を表明する安倍首相 安倍晋三首相(52)は12日午後、首相官邸で記者会見し、退陣する意向を明らかにした。

 首相は、夏の参院選での与党大敗を受け、内閣改造に踏み切ったが、政権浮揚を果たせなかった上、民主党が対決姿勢を示す中、テロ対策特別措置法延長問題を抱える臨時国会の乗り切りが難しいと判断した。自民党は月内にも後継を選出する見通しだ。党内からは、麻生太郎幹事長のほか、谷垣禎一・元財務相、福田康夫・元官房長官、与謝野馨官房長官らを推す声が出ている。

 首相は午後2時からの記者会見で辞任を決断した理由として、「国民の支持、信頼の面で、力強く政策を前に進めていくことは困難な状況だ。ここは自らがけじめをつけることによって局面を打開しなければならないとの判断にいたった」と語った。

 これに先立ち、首相は、首相官邸を訪れた自民党の大島理森国会対策委員長に「幹事長に自分の気持ちを伝えたい」と述べ、辞意を漏らした。これを受け、大島氏は12日昼、民主党の山岡賢次国対委員長に電話し、「首相が辞するので(午後の)代表質問には答えられない」と伝えた。

 首相は大敗を喫した参院選直後、「改革を継続する」として続投を表明した。

 8月27日には内閣改造を断行したが、遠藤武彦・前農相が補助金の不正受給問題で9月3日に辞任した。9日のシドニーでの記者会見では、首相はインド洋での海上自衛隊の補給活動の継続について「職を賭(と)して取り組んでいく」と述べた。

 しかし、民主党は継続に反対する方針を崩さず、首相が申し入れていた小沢代表との党首会談も拒否していた。与党からも、海自の活動を継続するための新法案を衆院で再議決することに反発が出ていた。

 首相の辞任表明も、新法案成立のめどが立たず、国会運営の行き詰まりが確実になったのを受けた判断と見られる。

 首相は胃腸に持病を抱えているとされ、11日も「かぜをひいた」として日程を繰り上げ、夕方に首相公邸に入っていた。臨時国会の審議を控え、健康面の不安が辞任につながった可能性を指摘する声もある。

 安倍首相は昨年9月の政権発足直後、中国、韓国を訪問、小泉前政権下で冷え込んだ中国、韓国との関係改善の足がかりをつくった。

 首相は「戦後レジームからの脱却」を掲げ、憲法改正のための手続きを定めた国民投票法を成立させたほか、長年の懸案となっていた教育基本法改正や防衛庁の省昇格などを成し遂げた。


 なぜ今なのか。それが第一印象でした。先日、テロ特措法の延長に職を賭すと表明したばかりであり、マスコミや野党の執拗な攻撃から身を守るだけでなく、自らの信念を通す強い意志を見せてくれたことに少し安心すら覚えたばかりであったのに、なぜ今なのか。

 安倍氏が全力を尽くすと表明したテロ特措法の延長にしても、安倍氏は自分が辞し、新しい首相のもとで審議された方が成立に向けた良い環境ができると会見で語っていましたが、期限切れになる11月1日までには時間がなく、一刻も早い対応が必要であるこの時期に辞めるのは本当に良い環境ができるものなのかと疑問に思えます。


 確かにテロ特措法は、単純にインド洋の英米軍等に自衛隊が補給をするというだけの単純な意味ではなく、今後日本が国際社会の中で生きていくための位置付けが行われるという意味を持っており、日本にとって最重要法案であることは間違いありません。それに対して職を賭すとまで決意したのであれば、まるで祖父にあたる岸首相が安保改正を行ったときのようではありますが、テロ特措法が参院で否決されたとしても、衆院で再議決を行って成立を強行させ、それと引き替えに辞職するという方法もあったはずです。格好良いと言ったら言葉は悪いですが、辞めるのであれば、引き際としてはそれでこそけじめも付くというものです。今のままでは中途半端すぎるのではないでしょうか。

 

 健康問題などいろいろと憶測は飛んでいます。執拗で陰険なマスコミや野党の攻撃に精神的に疲れてしまったのかもしれません。しかし、今までの日本を変えるべく、大きな期待のもとで選ばれた安倍氏には、途中で投げ出すことなくもう少しその信念を貫いた政治を続けて欲しかった。そう思いました。

 安倍氏についてはまた後日書きたいと思います。


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参考書籍: 

美しい国へ
安倍 晋三
4166605240


とてつもない日本
麻生 太郎
410610217X