・米下院の外交委で慰安婦決議案が可決 ~このような事態を繰り返さない為に日本がすべきこと~
慰安婦決議案を可決 米下院外交委 首相の公式謝罪促す:産経
【ワシントン=有元隆志】米下院外交委員会は26日、慰安婦問題に関する対日非難決議案を原案を一部修正のうえ、39対2(欠席9)の賛成多数で可決した。民主党だけでなく共和党議員の多くも賛成したことから、下院本会議に上程されれば、採択されるのは確実とみられている。決議案には法的拘束力はないが、日本の首相による公式謝罪を促している。
民主党のラントス委員長(カリフォルニア州)と共和党のロスレイティネン筆頭理事(フロリダ州)は同日、(1)日米同盟のアジア太平洋地域で占める重要性を確認する(2)日本の首相が慰安婦問題で公式謝罪すれば、日本の誠実さや声明に対し、これまで繰り返されてきた疑問を解く助けになる-と原案よりも表現をやや緩やかにした共同修正案を提出した。
ラントス委員長は「米国の大切な同盟国である日本が、過去に起きたことに正直に責任を負おうとしないことに当惑する。日本の公式謝罪拒否は、友情を評価する者にとって憂慮すべきことだ」と述べた。
反対したのはいずれも共和党の次期大統領候補のポール(テキサス州)、タンクレイド(コロラド州)の両議員。法案の内容ではなく、同委員会が過去の歴史問題を判断するのにふさわしくないとして反対した。
提案者のホンダ議員(カリフォルニア州)は決議案可決後、記者団に対し、「修正案は、(決議案の)中心部分に影響を及ぼしていない」と述べ、あくまで日本政府の公式謝罪を求めた。そのうえで、7月第2週か3週に本会議で採択されることに期待感を示した。
当Blogでも何度か紹介してきた、米下院の慰安婦決議案が外交委によって可決されました。この法案は1996年から7回提出されており、内1回は今回度同様外交委で可決されたものの、本会議では採決されず廃案になっています。しかしながら今回は本会議で採決される見込みも高く、これまでとは違った結果となりそうです。
たとえ本会議で可決されたとしても、何の拘束力もなく、また米政府主導で行われたものでもない為、直接日米関係に影響するようなことはありません。しかし今回の結果を見ると、中韓の対外的なロビー活動が一つの成果を挙げたと言えると思います。以前も紹介したように(参考過去記事→米国で行われた従軍慰安婦訴訟時の日本の主張とは ~日本政府は歴史問題の真実追及に着手すべき~ )、この法案は中国政府とも関係している「ワシントン慰安婦問題連合Inc」という、在米の中国人、韓国人が中心となった組織が進めている法案であることが明らかになっている他、この法案の提案者「マイク・ホンダ議員」が同種の団体から多額の献金を受けていたことも明らかになっており、中韓が国際社会において歴史問題で日本を貶める為に積極的に対外的なロビー活動を行った結果であるともいえます。日本政府も決して何の対応もしてこなかったわけではなく、米議会に対して働きかけを行ってきたのですが、中韓のプロパガンダを無効にするまでには至りませんでした。これは、これまでこの手の活動を野放しにし、その場限りの防衛活動しか行ってこなかった歴代の日本政府の失策であるもと言えます。
真実を知っていれば、米国においてこのような法案が通るわけはないのですが、残念ながら米議員をはじめ米国民、さらには欧州などを含めた世界においてはまだまだ「従軍慰安婦とは性奴隷である」という、中韓が広めたとんでもない誤認識がまかり通っているのが事実であり、それがこのような決議案を通している原因でもあります。
中国はこのほかにも既に南京事件についての対外的なプロパガンダ活動を映画制作などを中心に行っていますが、今回のことで味を占めた中韓は、今後同様の工作活動を激化させる可能性があります。今後日本が行わなければならないことは、ただ一つです。批判を恐れずに真実を伝える活動を行うことです。先日、西村氏や櫻井氏などの有志で行われたワシントンポスト紙への従軍慰安婦に対する意見広告は逆効果であったという考え方もあるようですが、私はそうは思いません。一時的に批判を受けたとしても、何もやらなければこれから将来、何百年にわたって日本は中韓によってい捏造された歴史によって苦しめられることになるでしょう。それを防ぐ為には、一時的な批判を恐れずに間違ったことは間違っていると世界に知らしめる必要があります。これは日本が自分でやらなければどの国もやってはくれません。最近、自民党の有志議員や超党派の議員によって、中国の歴史捏造に対して公式に修正を求める動きも出ていますが、このような活動を官が恐れずに加速させることを強く望みます(参考過去記事:・自民有志議員が南京事件死者30万人は誤りであると発表 ~中国のプロパガンダへの反抗開始~ )。それを行わない限り、今回のような事態を防止することはできません。
参考書籍:
慰安婦強制連行はなかった―河野談話の放置は許されない
大師堂 経慰
日韓「歴史問題」の真実 「朝鮮人強制連行」「慰安婦問題」を捏造したのは誰か
西岡 力
慰安婦と戦場の性
秦 郁彦