・北朝鮮からの難民大量流入の可能性 ~日本政府の課題とは~ | アジアの真実

・北朝鮮からの難民大量流入の可能性 ~日本政府の課題とは~

脱北者 政府は課題を突きつけられた:毎日社説
 北朝鮮から小型船で脱出し、青森県深浦町沖で発見された家族4人が保護されている。

 4人は青森県警の調べに対して「生活が苦しく、1日おきにパンを食べるのがやっとだった」などと生活苦を理由に北朝鮮から逃げてきたと供述している。

 また先月27日に清津(チョンジン)付近を出港し、「船が揺れたので、船にしがみついて食事も話もできなかった」と航海は極めて厳しい状況だったことを語っているという。

 一方で、4人のうち1人が覚せい剤を所持していたことも明らかになった。捜査当局は4人の目的と具体的な行動の全容を明らかにすることが肝要だ。

 政府は4人について人道的に対応する方針だ。韓国行きを希望しており、3日の日韓外相会談では韓国に移送する方向で一致した。

 昨年6月には北朝鮮人権法が成立した。同法には脱北者と支援民間団体を保護・支援する努力規定が盛り込まれており、塩崎恭久官房長官は同法の趣旨に沿って対応をとる考えを明らかにしている。強制送還した場合、4人の命にもかかわることになり人道的見地からの対応は当然だろう。今後の課題は、今回と同様のケースが続出した場合、原則に沿ってきちんとした対応がとれるかという点だ。脱北者が日本海を船で渡るのは今回が2度目で極めてまれなケースだが、再び起きないとは言い切れない。むしろ脱北者をめぐる環境は大きく変化している。

 脱北と言えば中朝国境など陸路が中心だが、最近では北京五輪なども控えて中国当局の取り締まりも厳しくなった。このため周辺国で保護を求めるケースが多くなっている。

 韓国は06年には2000人以上も受け入れ、国内には1万人を超える脱北者が住むという。4人は韓国行きを希望したが、仮に日本で暮らすことを望む脱北者が現れた場合、政府はどう対応するのか。「人道的見地」を貫けるのだろうか。施設などの受け入れ態勢も十分ではない。

 北朝鮮人権法にしても直接、脱北者の受け入れにつながるものではない。ただ同法の背景には、拉致問題を「解決済み」と譲らない北朝鮮に対して、脱北者支援によって圧力をかける狙いもあったはずだ。その意味でも日本へ船で渡る脱北者が増加することを前提に、さまざまなケースを想定した検討や議論が必要だろう。脱北者支援を掛け声倒れにしてはならない。また今回はたまたま日韓外相会談がセットされており、早期に韓国との連携をとることができた。恒常的に脱北者問題で、韓国をはじめ近隣諸国と意見交換をしておくことが必要だ。

 一方、沿岸警備も問題を残した。海上保安庁は排他的経済水域や領海での不審船の航行を許したことになる。

 高速特殊警備船などで日本海のパトロールを強化していただけに、どこに盲点があったのかを検証し対応策をとるべきだ。


 

 毎日の社説ですが、概ねその通りだと思います。脱北者を装いつつ、武装した工作員が漁船などで日本に近づく可能性もあります。また武装していなくても、脱北者を装ったスパイかもしれない。人道的支援という名目で脱北者を無条件で日本に受け入れるようなことがあれば、日本国内に大量の北朝鮮スパイを暗躍させることにもなりかねません。また本当の脱北者であっても、今後、今回と同様のケースが増える可能性は十分にあり、北朝鮮体制崩壊時は数万人規模で発生すると思われる亡命希望者を日本が受け入れるだけの社会的体制、経済的余裕はありません。

 日本政府は昨年6月に、北朝鮮人権法案なるものを成立させています。 その中には脱北者についての記載がこう書かれています。


「2 政府は、脱北者の保護及び支援に関し、施策を講ずるよう努めるものとする。」



 なんとも曖昧な表現です。実は、この法案に関しては自民党案と民主党案があり、自民党案では、「日本への亡命はかつて日本人であった人や在日朝鮮人であった人を受け入れる」とありました。そして民主党案では、「基本的に全ての脱北者を特別永住者として認定して日本に住まわせ、住居や仕事、教育の世話までさせる」となっていました。なんと危険な文言でしょうか。その折衷案のような形でこの曖昧な表現に落ち着いたわけですが、具体例が記載されていないこの法案はまだまだ危険だと言って良いでしょう。

 しかし、今後同様のケースが増える可能性は多分にあります。曖昧な法律のままのんびりと構えている暇はありません。毎日の社説にあるように、脱北者を全員強制送還したとすれば、帰国後に命の危険もあり、国際的見地からしても人道的とは言えません。一番現実的なのは、一旦は保護をするが、基本的には亡命者として受け入れない。その代わり韓国などの第三国への移送の便宜などを図る。このあたりではないでしょうか。年金問題も重要ですが、日本政府はこの事件を受けて傍観するのではなく、早急な対策が行う必要があります。


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参考書籍:

北朝鮮なんでも大図鑑―金正日将軍様生誕65周年記念
4775509098


わたしは、こうして北朝鮮で生き抜いた!―「脱北」した元在日朝鮮人が明かす「統制経済」が崩壊した後の北朝鮮の庶民の生活
梁 東河 中平 信也
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