・「八紘一宇」という言葉の意味 ~学校では教えられなかったこと~ | アジアの真実

・「八紘一宇」という言葉の意味 ~学校では教えられなかったこと~

 最近あらためて小林よりのり氏の”戦争論” を読み返して、「八紘一宇」という言葉についての説明が目にとまりましたのでここで加筆して紹介します。”戦争論”では冒頭から、過去の日本は全て”悪”であり、過去の日本を憎むことが常識であり、それに反対する人は右翼であるという今の風潮が間違っていると説いています。先の戦争も決して”悪”一辺倒ではなかったはずだと。この本を読んで自虐史観から解き放たれた方も多いのではないのではないでしょうか。

 

 「八紘一宇」 天の下では全ての民族は平等である。天下を一つの家のようにしよう。という、大東亜戦争時の日本のスローガンのです。この言葉を、大東亜戦争を肯定する最悪な言葉であると考えている人も今の日本には多いはずです。かつての私もそうでした。しかし、この言葉は果たして本当に悪の権化なのでしょうか。

 杉原千畝という人物を多くの日本人が知っているはずです。ナチスドイツから迫害を受けていた多くのユダヤ人に日本通過のビザを発給し続けた人物です。ナチスドイツと同盟関係にあった日本にとって、ユダヤ人を排斥することと八紘一宇の国是とは一致せず、葛藤したことと思われますが、この杉原千畝の行動に対して日本政府は実際は事実上黙認の態度を取り、杉原千畝のビザで日本にたどり着いたユダヤ人達は、排斥されることなく無事日本を通過、または日本に滞在することができました。また有名な杉原千畝の他にも、樋口季一郎少将、安江仙江大佐という軍人も、八紘一宇の精神のもと、1938年にナチスの迫害から逃れてきた2万人のユダヤ人に対し給食と衣類・燃料の配給、そして要救護者への加療を実施、更に出国斡旋、満州国内への入植斡旋、上海租界への移動の斡旋等を行っています。


 確かに八紘一宇という言葉は大東亜戦争を推進する上で、それを肯定する大きなスローガンとなったことは事実ですが、この言葉の理想を純粋に奉じて戦った日本人達や、それに助けられた何万人ものユダヤ人がいたこと、そしてこの理想のもとで欧米列強の支配から解放されたことを心から喜んだアジアの人々がいたこと、そして勇気づけれた多くのアジア人が欧米列強の支配から逃れるために立ち上がったことも事実です。

 戦後、我々日本人は一方的な方向からの教育しか受けてきませんでした。近年それは自虐史観と言われ、見直されつつありますが、我々が知らなければいけないことはまだまだたくさんあります。それを知らずして、正しい姿をした未来の日本は作れないはずです。


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参考書籍:

猶太(ユダヤ)難民と八紘一宇
上杉 千年
4886562078


日本はなぜユダヤ人を迫害しなかったのか―ナチス時代のハルビン・神戸・上海
ハインツ・エーバーハルト マウル 黒川 剛
4829503386


新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論
小林 よしのり
4877282432