・竹島海洋調査で日本が韓国側へ譲歩 ~後退し続ける竹島問題~ | アジアの真実

・竹島海洋調査で日本が韓国側へ譲歩 ~後退し続ける竹島問題~

竹島周辺での放射能調査、日本が共同実施を提案:日経
 日韓両国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)周辺海域を含む日本海での放射能調査について、日本政府が日韓による共同調査を提案していることが8日、分かった。ソウルで7日まで開いた「日韓戦略対話」で谷内正太郎外務次官が柳明桓外交通商第一次官に提示し、韓国側と調整に入った。

 日本側は竹島周辺海域の3、4カ所で放射能調査を実施したいとの意向を伝達。そのうえで(1)韓国が自国の排他的経済水域(EEZ)と主張する竹島近海の地点を韓国が担当(2)その外周を日本側が調査(3)調査終了後、分析結果を両国が速やかに共有――との案を提示した。韓国側は盧武鉉大統領が海外訪問中のため、大統領の意向を踏まえて共同調査に応じるかどうか最終判断する見通し。

 日韓両国は旧ソ連などが日本海に放射性廃棄物を投棄していたことを受け、1994年から放射能調査を実施しており、94、95両年は共同で調査した。


竹島周辺の放射能調査、日韓共同実施で大筋合意 :日経
 日韓両国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)周辺海域を含む日本海での放射能調査に関し、両国が共同調査することで大筋合意した。8日夜、ソウルで両国の実務者が調査の実施時期や具体的な場所について詰めの協議をした。まとまり次第、週明けにも正式発表する。

 韓国外交通商省当局者は8日「(日韓による)共同調査の方向で実務者レベルで具体的に協議することにした」と表明。「共同調査の内容が重要だ。協議の結果は予断を許さない」とも語った。


 竹島周辺の海洋調査に関する日韓の協議が韓国で行われ、日韓で共同調査をすることで大筋合意が行われたようですが、その内容を見ると、竹島周辺の海域は韓国が調査し、その外周を日本が調査するとあり、実質的に韓国の竹島領有権を容認しているような形になっています。しかもその提案は日本側から行ったということです。非常に残念であると言うか、情けないと言わざるを得ません。今年4月、韓国が国際水路会議で竹島周辺の海底地名を提案することへの対抗策として、日本が竹島周辺の海洋調査を実施するとし、日韓が一発触発の状態となったとき、日本は海洋調査を中止する交換条件として国際会議での韓国の提案を止めさせると同時に、国内外にこの領土問題の存在を知らしめるという二次的な効果も得て、実質的に実を取るという評価に値する外交を行いました。しかし、日本はその後韓国に交換条件もないまま易々と海洋調査を許し、そして今回の事態。今回も韓国に竹島周辺の調査を許す代わりに、日本が以前から求めている調査時の事前通報制度の確立など、何か日本のメリットとなるような譲歩を韓国側から引き出したというなら話は別ですが、今回そのような報道はなされておりません。以前の記事 でも書いていますが、残念ながらこの問題は4月以降大きく後退していると言って良い状態です。日本政府が真剣に、かつ戦略的にこの問題に取り組んでいるとは到底思えません。

 次期首相の可能性が濃厚である安倍氏は「主張する強い外交」を公約で掲げていますが、国家主権に関わる領土問題でも、この公約を守り、現在の情けない状態を改善して欲しいと強く願います。


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参考書籍:
図解 島国ニッポンの領土問題
中澤 孝之 日暮 高則 下条 正男
4492211543


竹島は日韓どちらのものか
下條 正男
4166603779


日本の領土
芹田 健太郎
4120032817