・麻生氏が政権公約を発表 ~理想の日本外交の姿~ | アジアの真実

・麻生氏が政権公約を発表 ~理想の日本外交の姿~

「外交の転換必要」 麻生外相が政権公約:朝日
 9月の自民党総裁選に向け麻生外相が21日に発表する政権公約が17日、分かった。小泉首相の靖国神社参拝によって中韓両国との関係が悪化している現状を踏まえ、「日米同盟を基軸としつつ、アジアの安定と発展がなければ、日本の繁栄もない」と強調。現職の外相の立場から「外交の転換が必要」と訴えているのが最大の特徴だ。

 政権公約は「日本の底力――活力と安心への挑戦」と題した。麻生氏は日本外交はアジアの安定を求めていくべきだと指摘。「特に良好な日中関係は、二国間の問題のみならず、アジア地域の安定のために欠かせない」と主張している。小泉首相の外交路線を引き継ぐとみられる安倍官房長官との違いを明確にする狙いがあるようだ。

 日本外交の現状については「国民の間に多くの不満がある」とも指摘。日中間、日韓間の領土問題や歴史認識などの違いについては「日本として譲れない点は筋を通して主張」しながらも、「バランスのとれた共通の利益の探求」が必要としている。

 そのうえで日本が「アジアの安定勢力」の役割を果たすよう、

(1)政治、軍事、経済面で台頭する中国としっかり向き合うこと

(2)アジア最大の民主国家インドと戦略的関係を深めること

(3)朝鮮半島の将来を見据えた外交戦略を立てること――などが重要だとしている。

 アジア外交の立て直しは、麻生氏と同様に谷垣財務相も提唱している。しかし、谷垣氏が「首相になったら靖国神社参拝を控える」と公約しているのに対し、麻生氏は同神社の非宗教法人化を提案しながらも、「この問題は政局にすべきではない」として政権公約では触れていない。


 麻生氏の総裁選に向けての政権公約ですが、現状の日本の問題点を的確に把握し、日本外交の理想像を的確にまとめた良い公約になっていると感じます。上記の朝日の記事を読むと、麻生氏と谷垣氏は「アジア外交」という点で一致しているように一見すると読めるかもしれませんが、麻生氏の主張する外交とは、中韓に対して媚びへつらうことでまやかしの友好関係を築くことではありません。歴史問題、領土問題ではこれまで以上に毅然とした態度で日本の主張を貫くことを基礎としています。さらに、アジア最大の不安定要素となっている中国の台頭について、日本はそれとしっかり向き合い対等の関係を築き、さらに中国を牽制するためにインドとの関係を深める。朝鮮半島についての外交戦略も、北朝鮮と限定せず、”朝鮮半島”と言っていることから、反日反米行動を繰り返し、日米陣営から離脱し、北朝鮮と同じくこの地域の不安定要素となりつつある韓国とも戦略的な外交の見直しが必要だという意味が込められているのではないかと思います。

 日本が世界の中で生きていくためには、現在のところアメリカとの友好関係は必須条件となっています。それはそれで維持しながらも、地理的、経済的要因からも避けては通れないアジアとの関係も、日本の譲れない点は主張しながらも、安定したアジア地域の構築を日本独自の外交力で目指すとしている点は、まさに理想だとも言えます。しかし歴史問題、領土問題で日本が譲れない点を主張すれば、烈火のごとく反発する中韓という国が存在し、さらには北朝鮮という国を抱え、非常に不安定要素の多いこの東アジア地域においてこの公約を実現するのは非常に難しい問題です。麻生氏が具体的にどのような方法でこれを実現するつもりなのか、さらに詳しいところを聞いて見たいところですが、公約として、麻生氏の考える日本という国の将来像ついては非常に素晴らしいものであると感じました。


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参考書籍:
チャイナ・コントロール―米中覇権戦争を見据えた日本の国家戦略
浜田 和幸
4396611935


中国は日本を併合する
平松 茂雄
4770040318