街が
夜の帷に呑まれる前に
僕ら
この街から逃げ出そう


見知らぬ街で
雨風に晒されたとしても
ふたりなら凌げる


ふたりで旅立とう




その日


きみは駅に現れなかった



待宵の街角で


僕の道連れは


月光が映した 

自分の影だけだった




長い線路を

影と歩いて

誰も居ない処へ行こう



幻のない場所へ