幼馴染の二人が並んで歩く
帰り道

男女だが
そんなことは意識していない筈だった


女が隣の男を見ずに言った


わたし
あんたのことが好きになっちゃったんだ


男は応えた


うん 
知ってるよ
俺も好きだしね


女は返す


いや
あんたの好きとは違ってさ
わたしは


男が女を遮って言う  


違わないよ
俺の方がずっと前に好きになってたから


二人は目を合わせることはなかったが
どちらからともなく繋いだ手を
解けないように帰り道を歩いた


幼馴染のときを経て
ひとつ
前に進んだ二人だった





並んで歩く
互いの影に
思い初める 
初夏の帰り道