きみに
逢いたくて
逢いたくて

然りとて
口には出せず
故に伝わらず


きみの通る道に沿って

火垂袋で燈を灯し

ぼくの処へと誘おうか



でも

火垂の命は短いから

きみが来る前に

燃え尽きてしまうだろう



ぼくは

火垂舞う水辺を見て

項垂れる


初夏の宵刻のこと