ぼくは
少しだけ泣いて
枯れた涙のあとを指でなぞった

そこに残った
僅かばかりの失望も
眠りへの密かな誘惑も
自分の奥へと仕舞い込んで
まるで赤子を抱くかのように
大切に
大切に撫でて


ぼくは
涙を飲み干して
少しだけ吐き戻した

うつくしさ
なんて
欠片もなかった

けど
きみは
何事もなかったかのように
微笑んでくれたよね