きっと
始まりが違ってたなら

もっと
ふたりが近かったなら


多分

幸せ
確かに感じられていたのだから



不協和音の様に 
戻せない時



がたがたと軋む 
胸の痛みは 
咎の音
 
ふたりが産み出したのは 
其々の傷

あなたがくれたのは
わたしの 
良心の呵責




あなたにさえ
出逢わなければ
唇が
こんなに渇くことを知らずに済んだ


あなたのことを
想わなければ
唇を噛み締めて
待ち続けることもなかった


苦しくて
悔しくて
痛くて
止まらなくて

もう
紛い物のくちづけでは
天の邪鬼の悪戯に過ぎず
力ずくの抵抗も 
虚しいだけ



胸が軋む

傷を抱いて逝く
くちづけに縋って逝く