あのひとの
心を枯らしてから
わたしはめっきりと
泣かなくなってしまった
湧き出る涙が
頬を濡らす日々は
終わったから
街に流れて
夕闇に紛れて
遠くで
吠える様に嘆く
あなたが見える
此れが
望んだ世界なのか
それならば
何故
目の奥
涙の出口は緩んでしまうのか
悲しみの故を知ることが出来ず
さみしさの意味も見つけられない
自分に向けられる笑顔が怖い
信じられるものはほんの僅かしかない
飽きられることに怯え続ける
必死に走って
息切れを起こしてしまうみたいに
陽炎ならば
幻ならば
いっそ
鏡に向かって
問い詰めても
鏡の中の人は
何も答えない
