決して叶わぬものだと忘れかけていたあの娘
私は別の道に進んでいこうとした
この感情も対象を変え始めていたはずだった
なにより今が幸せだと思っていた
でもあの娘に一度会ってしまえば全ては水泡に還る
あのときの甘い気持ちが甦る
私が生きた中で最も好んだ香りがふわりと過る
ほんの一瞬…
わずかに一瞬…
それでも分かる
自分に嘘はつけないものなのだと
頭の中は白くなり
1日の思い出が消え去るような…
願う幸せは遠きかな――
―――― の独り言