大阪市交通局 赤バス廃止 | らなごんのあからさまブログ by Ameba

大阪市交通局 赤バス廃止

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平成12年の試験運行開始から約13年間運行されてきた、大阪市交通局の赤バスが3月31日をもって廃止されました。

イメージ 6赤バスは一般の市バス路線ではカバーしきれない、各区内の住宅地と公共施設(病院や区役所)商店街などを巡回する地域密着型公共交通サービスとして浪速区、淀川区、城東区、平野区、西成区の5つの区で平成12年にスタート。大阪市の外郭団体、大阪運輸振興に運行委託という形で運営されていました。

『赤バス』の名前の由来は、赤い車体の色のバスを表した一般公募から。運賃は大人100円、子供50円で大阪市バスのシステムであるバス乗り継ぎ割引や地下鉄乗り継ぎは行われず、独自の運賃体系で運行されていました。

二年後の平成14年には18の区21路線にて本格運行開始。さらに平成17年、18年にも路線を増やし、大阪市内全ての区で運行されるようになりましたが、平成20年の『中央ループ』(中央区)を皮切りに『西ループ』(西区)など、都心部を中心に廃止され、その他の路線も度々の経路変更を実施しています。

平成21年、『市営バス事業の改革プラン「アクションプラン」』にて赤バスが市営バスの赤字体質の一因となっているとして平成22年度末までに全廃したい意向を打ち出しましたが、各区民の理解が得られなかったため、平成22年度、23年度を『利用促進への取り組み』期間とし、路線の一部変更を行いました。

以降、毎月の赤バス利用の検証結果を公に発表し、検証した上で比較的需要の多い、『西淡路~区役所』、『長吉長原西~瓜破西』、『天王寺ループ』を一般路線として運行、その他の路線は全て廃止されることになりました。

車両は一台あたり約2000万円のオムニノーバ・マルチライダーが主体

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車両はスウェーデン、オムニノーバ社製のマルチライダーを平成12年度に20台、平成14年度に50台導入。その後のオムニノーバ社倒産により前述の平成17年の改変時にはメルセデスベンツ スプリンターを13台購入しています。

運行当初は日本の気候風土に合わず、空調故障が相次いだのをはじめ、その他の箇所も一般バスに比べて故障が多く、件数は一般車両の10倍以上に。結果的に割高な維持管理費が問題になってしまいました。

その後、ベンツの輸入元であるダイムラークライスラー日本の輸入撤退により、平成24年からは初の国産車、日野ポンチョを導入。赤バス廃止後の運用を考慮し、車内シート等は一般車とほぼ同じ。車体のカラーを全面赤にせず、一般路線車と同じデザインで帯の色のみを赤色にし運行していました。


最終日もかわりなく...

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lanagonの住んでいる都島区にも京橋から総合医療センター、地下鉄都島、地下鉄野江内代を経由し、毛馬地域をループして京橋に戻ってくる『京橋駅~毛馬ループ』という路線が走っていました。
3月31日の最終バスを見送るため一番のお気に入り撮影場所、友渕町地区で待機。定刻より若干遅れの18時56分『友渕町一丁目南』停留所にやってきた『毛馬中央公園』行きはお世辞にも綺麗といえないくたびれたメルセデスベンツ車。最終バスを表す赤色点灯の方向幕を表示した赤バスはベビーカーを押したご夫婦一組を乗せ発車していきました。

通過したあとの停留所には、追いかけるように装飾を変えていく作業員さんの姿が...。




友渕地区、毛馬地区を回って向かい側の停留所に戻ってくる本当の最終バスは動画で撮影。
乗降客はなく、最後もあっけなく発車していきました。

都島区内は京阪バスに

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                 赤バスに変わって都島区が京阪バスに委託して運行を開始した『都島区バス』。
                 運転席付近の種別表示が『一般』ではなく『貸切』になってるところに注目。

4月1日からは、地域の実情や必要性を踏まえた各区役所単位での民間委託運行に。

『京橋駅~毛馬ループ』が走っていた都島区では『都島区バス』として京阪バスに委託。大人200円、子供100円の運賃で大阪市立総合医療センターから友渕地区を経由して毛馬地区をループする、コミュニティバス形式で運行しています。

その他の区についても民間に委託したジャンボタクシーや小型バスをそれぞれ運行していますが、福島区、北区、浪速区、生野区、住吉区の5つの区、旧6路線では鉄道網が充実していて影響範囲が限られてることなどから、代替サービスが見送られています。