タコはあんまり怖くない。 「テンタクルズ」 | 映画と音楽のある生活

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主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 

 私が、中学・高校を過ごした地方都市には名画座があって「三本立て」で500円だったので、よく見に行った。 私も当時は暇だったのだと思う。一日に3本も映画を見ると、最低でも1本は、どうしようもない作品に出合うものです。当作品も、そんな1本ですが、おそらく「ジョーズ」の大ヒットを受けて製作された亜流の1本だと思います。同様の作品に熊が人を襲うという「グリズリー」というのもありましたが、これも酷い作品でした。

 当作品は、大タコが人を襲うというもので、冒頭に突然死体が海から浮き上がる等、定番の「びっくり箱」が仕掛けられていますが、それ以上、盛り上がることはありません。原因の一つとして、最後まで大タコの姿がはっきりしないことでしょう。本物のタコや足の部分の模型を使って撮ったと思いますが、「これは凄い!」と思える全体像が出て来ません。

 ジョーズ同様に海から女性を襲うという「見どころ?」のシーンも怖くないのですね。サメに喰われると手足がちぎれて海水が血に染まるのですが、なにやらパッチ物のタコの足に絡まれても、怖いとは思いませんでした。

 外国人が感じるタコへの嫌悪感と、日ごろ居酒屋でタコブツを食べている私では感覚が違うのでしょう。

 正直、サンダ対ガイラの冒頭に出てくる東宝の大ダコの方が余程怖いと思いました。

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