昔、映画は18禁というざっくりとした区別しかなかった。主にエロシーンを子供に見せない為である。最近では、R12(小学生)R15(中学生)R18(高校生)と細かく分けており、エロシーンだけでなく残酷シーンや暴力シーンでも規制されるという。
私がサイコを見たのは小学校低学年の時、NHKの地上波(当時は地上波しかなかったけど)だった。時間は21:00から23:00だったと思う。 おそらく「サイコ」はヒッチ・コック監督の名作だが、今なら地上波のこの時間に放映されることは絶対にないと思う。子供の私は、夏に怪談映画を見たことはあったが、ホラー映画は見たことがなく、しかもスプラッターシーンがあるものは初めてだった。
子供心ながら、前半の横領による逃亡シーンが続くのは退屈していたが、偶然泊まったモーテルのバスタブで主人公(結果的に、ここで殺されるので主人公でなくなるのだが)が殺害されてからは一気にストーリーは進展する。
最後にマザーがふり返るシーンは怖くて目をつぶっていたので見ることができなかった。
その後、この映画はずっと私の心に残り、最近ではマシになったが出張のビジネスホテルでシャワーを使う際、カーテンを閉めることができなかった。カーテンを閉めると、外にナイフを逆手に持ったマザーが立っている様な気がするからだ。それでよく、バスルームを水びたしにしてトイレットペーパーをダメにしました。
大人になってからビデオでこの作品を何度も見返しましたが、マザーがふり返るシーンなんかは、今ではチープさに笑ってしまいます。
そのことが悔しくて、様々なホラー映画をみるのですが、同じ白黒の名作映画ならオードリーヘップバーンの「ローマの休日」をあの時見てたら、私の映画の好みは変っていたと思う。
NHK 地上波で視聴