私の名前は「亜砂子」です。

これは、親からもらった大切なはじめての贈り物。
小さい頃はおばあちゃんみたいな名前な気がして嫌いでした。

でも今は気に入っています。

小学校のころ自分の名前の由来を
作文にする宿題がありました。

その時にパパが話してくれた亜砂子の由来・・・・・


「亜砂子」という名前はね・・・

世界はたくさんの人がいるだろ?

それはそれはたくさんで、
パパや亜砂子には数えられないほどの人がいるんだ。

その数は、まるで海辺の砂の数のように
無数でたくさんいるんだよ。


でもね


この広いアジア(亜細亜)大陸の
そのたった1粒の「砂」であったって
パパとママにはかけがえのない「子」なんだ。

「砂」っていうのはさ~

1粒では小さな小さな小石にすぎない。
1粒だけ落ちていても「砂」とは言えないよね。

でもそれがたくさん集まったら
自然や人を飲み込む砂漠にもなる。

だから
亜砂子はけして自分一人で生きてると思うなよ。

たくさんの人に支えられて
亜砂子は「砂」でいられるんだ。


1粒の砂は他の砂と見分けがつかない。


だから
自分だけ人より抜きん出ていると思ってはいけないよ。

でも劣ってるわけでもないんだ。


命は、みんな平等に小さな小さな1粒。


ただ、亜砂子が他の「砂」と違う一番はさっきも言ったように

この亜細亜に生まれた
パパとママには無二の「子」ということだ。


「亜砂子」という名前は
こんなにもパパとママの想いがたくさん詰まってるんだから
世界で一番いい名前だよ。

そう信じて生きなさい。』


そういってくれた
パパの言葉が今でも心の中であたたかい。

『いやぁ~、
本当は「砂」の変わりに「星」にして

「あさこ」と
無理にでも読ませようと思ったんだけど・・・

それだと
学校で「亜星子(アホコ)」って呼ばれたら
かわいそうかと思って「砂」にしたんだよ~』


まじめな話をしてちょっと照れくさくなったパパは
冗談を言って一人で笑っていました。


すごく懐かしい大切な記憶。

今では男の子とかに
「どうして「砂」なの??珍しいね~!?」
って聞かれるたび

「ん?お砂糖のようにSWEETな女の子だからよ」
と答えたりして

パパからのプレゼントの亜砂子と言う名前を
楽しませてもらっています。

私もいつか子供ができたら

その子の人生の最初の贈り物で
人生の終わる日までずっと使うものだから

パパが私にくれたように愛情たっぷりと込めよう。


そしてその子が理解してくれるまで
何度でも何度でも語り聞かせようと思います。