はじめて見るお客さんがきた。
田舎ゆえ馴染みの人以外は滅多に来ないのに。
住所の確認をさせてもらうことがあって、
証明書を見せてもらった。
南相馬市だった。
親戚がこちらにいて
避難してきたと話してくれた。
そのおっちゃんは
笑顔でお話してくれたけど、
辛い思いをしているのだろう。
被災地から、こんなに離れたこの小さな町にも
おっちゃんのような人がいてる。
やっぱり遠いところの話でも、
夢の中の話でもなく、
あの震災は
この町とも繋がった
この土地の上で起こったことなんだと
改めて思った。
うちの支店をでるときくらいは笑顔で帰っていただきたいと、
精一杯の接客をした(つもり)
おっちゃんが自宅に帰れる日が
少しでも早く来ればいいな。
と思う。