第89回アカデミー賞の授賞式を、昨日は朝から生放送で見てた。

いや〜、最後、びっくりしましたねえ。

もうニュースになっているが、「作品賞」を間違えて発表するというアクシデント。

 

本当は『ムーンライト』なのに、プレゼンターが読み上げたのは『ララランド』。

で、『ララランド』の関係者が舞台に上がって大喜びで、感謝のスピーチをしている途中で、「すみません、間違いです。受賞作は『ムーンライト」 です・・・」。

 

その原因が、封筒の渡し間違いって・・・。そんなことあるんですねえ。

『ララランド』のプロデューサー(?)も、1度受取ったオスカー像を返す時の気分って、どうなの?? 笑。

人間がやってるから、うっかり間違いもあるでしょう。

でも、よりによって、授賞式の最後のハイライトでこんなことが起こるなんて。

・・・記憶に残る授賞式になりましたね・・・。笑。

 

中国とハリウッド

そんな間違いがあって、そこまでの受賞作品やスピーチが吹っ飛んじゃったわけですが、笑、

それでも、やはり列席のゲストのゴージャスさや作品のクオリティは、ハリウッドがまだまだ世界の映画産業の中心なのだ、と思わせてくれるのに十分だった。

けれど、最近は、中国の会社がハリウッドの映画製作会社や配給会社をどんどん買収している。

これから、どんな影響があるのか、ないのか・・・。

 

この『情圣』という映画は、ハリウッドでヒットした映画のリメイク作品。ラブロマンスのどたばたコメディだ。

そんなこと知らないで見たが、中国映画にしては洒脱で垢抜けてるなと思ったら、なるほどの”リメイク”作品。

 

中国企業のアリババが制作に関わっているのだけれど、アリババもハリウッドの会社を買収して傘下に置いている。

私の勝手な想像(妄想かも)では、傘下の会社が権利を持っていて、「お、これいじゃん」ってなったら、即リメイク・・・みたいなことが起こってるんじゃないかと。笑。

 

もしそうだとしたら、中国企業がハリウッドの会社を買収した影響として、ハリウッドで中国映画を作ったり、中国の監督や俳優が多用されたりする方向よりも、中国でハリウッド映画がリメイクされたり、ハリウッド風の映画が増加する方向にいくのではないかと思ってしまう。

予想というか、想像だけどね。それはそれで、いいと思う。

 

だって、この『情圣』、おもしろかった。

こういうおもしろい映画が増えるなら、歓迎である。

 

 

あらすじ

肖瀚;シャオ・ハン(肖央:シャオ・ヤン、2014年に超特大ヒットした『小苹果』を歌った「筷子兄弟」の片割れ)は、アパレルメーカーで働いている。

よくできた妻・沈红;チェン・ホン(代乐乐 ;タイ・ララ)もおり、学生時代からの友人たちとも仲良く、一見円満な人生のようだが、ある日、会社の地下駐車場で見た女性に一目惚れしてしまう。

 

急な風でスカートがまくれ上がるところを偶然目撃。

 

会社に行くと、その女性が事務所に現れた。夢か?! と思うのだが、彼女は韓国人のモデル・Yoyo;ヨーヨー(李成敏;クララ)だった。モデルの仕事の打ち合わせにやってきたのだ。

 

肖瀚;シャオ・ハンは、1人で座って待っているヨーヨーの側の電話に内線電話する。(←けっこう肉食、笑)と、たまたま洋服を運ぶ人たちがやってきて、間をさえぎられてしまう。が、デートの約束を取り付ける。

それで喜ぶ肖瀚なのだが、実は、肖瀚から見えてない時に電話を受けていたのは、女上司の马丽莲;マー・リーレン(闫妮;ヤン・ニイ)だったのだ。

 

女上司は普段は強面だが、部下の肖瀚からデートに誘われて、萌え萌え〜。笑。おしゃれしてレストランに出かけていく。しかし、肖瀚は急な出来事があって行くことができなかった。

 

そこから、女上司は急に肖瀚にきつく当たり始める。でも、肖瀚は何のことかまったく分からない。肖瀚は、ヨーヨーと約束したつもりなので、ヨーヨーを待ちぼうけさせてしまって、何と言い分けしようか、次も誘えるかな・・・と、そんなことで頭がいっぱい。

逆に、会議で、妄想でぼーっとしてる自分をごまかすようにしゃべった内容が評価されたり、女上司はまた勘違いして彼をゆるしたり、それぞれの思いの勝手なすれ違いが始まる。

 

ヨーヨーが乗馬してると聞いて、乗馬クラブに現れる肖瀚。笑。

 

 

友人たちは妻へのアリバイ作りを協力してくれるし、肖瀚はますますヨーヨーに夢中になっていくのだが、女上司もまた勘違いが重なり、肖瀚が自分を好きだと思い込んでいく。(このへん笑いどころ)その上、会社の同僚が上司と肖瀚の仲を取り持とうとするので、話しはややこしくなっていく・・・。

 

ホテルで女上司に襲われる肖瀚・・・。パワハラか! 笑。

 

 

そして、肖瀚はついに、妻に嘘をつき、ヨーヨーの撮影現場のタイまで追っかけていってしまう。さすがにヨーヨーも肖瀚の気持ちに気づき、2人は急接近・・・。

だが、・・・調子に乗りすぎちゃうのね・・・、自分の誕生日(だと思ったけど、違ったらすみません)を祝ってくれる親族の集まりにヨーヨーを連れて行ってしまうのだ。

 

そこには、いないはずの妻がケーキを用意して待っていた・・・。

 

ついに、妻にヨーヨーの存在がばれてしまった・・・・・・。

 

 

ウーマン・イン・レッド

これは、”中年の危機” について描かれた映画だ。

主人公の肖瀚;シャオ・ハンは、仕事も家庭もうまくいっている普通の人生。中年に差しかかって、なにか不幸があるわけでもないけれど、心がどこか憂鬱。友人たちと、女性が半裸で踊るようなお店にいっても、若い時と違って、もう楽しくもない。

 

そんな時に訪れたのが、”季節外れの恋”。

恋に季節はないんだろうけど、偶然出会ったヨーヨーに心奪われてしまう。友人たちにあきれられても、どんどんのめり込んで行く。

 

この映画では、肖瀚の思い込みと妄想がふくらみ、現実より先走って、イタいおっさんになっているのが面白い所。

また、中年になって世間にまみれても、純情なところがあるという、男性のかわいい一面がよく分かる。←演じてる肖央:シャオ・ヤンがいい味出している。

 

でも、やっぱり、若者の恋とは違う。

結局、ヨーヨーにも彼女の生きている世界があり、それは肖瀚が妄想していたようなロマンチックなものではなかったのだ。そこで、肖瀚もやっと目が覚め、現実に戻って行くのだ。

 

情けないおっさん、ってかんじなんだけれど、そう思う一方で、多くの人が、肖瀚の中年の危機に訪れた恋に共感できるのではないだろうか。

そういう意味では、”中年の危機” って、国を超えて共通のテーマなのかもしれない。

 

 

最後に、もとになった映画は、原題『The Woman in Red』(邦題『ウーマン・イン・レッド』)1984年公開。ジーン・ワイルダーの主演、監督です。(←ポスターで下から顔出している男性)

こちらは、学生時代の友人ではなく、会社の同僚が協力してくれる設定らしい。

これも、おもしろそう。

 

う〜ん、美脚〜〜〜!!!

 

 

 

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