今、「伪中国语」(「偽中国語」)というのが、中国で話題になっているというのだが・・・。(『揚子晩報』2016年2月21日より)
なんのことだろうと思ったら、日本人が書くデタラメ中国語、エセ中国語のことだった。笑。

新聞の内容を簡単に紹介すると・・・、
・・・今日本のネット上では、「偽中国語」で会話するのが流行っている。
   3年ほど前からそれはネット上に現れて、去年、”表演学科偽中国語研究会”がつくられ、
   最近、急に大流行している・・・

日本に住んでいないから知らないのか、気づかないだけなのか、初めて聞いたわ~。笑。
でも、でも、なんか面白いのです。これが。


例えば、中国のネット上で拡散されているものがコレ↓↓↓
クリックして拡大したら、はっきり読めます。



(「中国网新闻中心:『日本伪中国语走红国人不懂 中国汉语谐音注英文啼笑皆非』
  http://www.china.com.cn/shehui/2016-02/22/content_37844383.htm
  2016年2月24日検索)
(これが、ちゃんと承諾をもらって転載されているのか疑問だったりするのだけれど。笑)


こんなのを見て、中国人が「意味が分かんない~」「これが中国語? 笑える~」と、おもしろがっているのだ。


新聞の記事に戻ると、”意味が分かりますか?”と出ている例題が、下の文章だ。

1、大変感謝。
2、全然問題無。
3、貴方明日何処行?
4、今日夜横浜中華街夜飯、大変美味。
5、今日甘味食、嗚呼大変美味、故我死矣。

(ちなみに、正しい中国語は、1番最後に書いておきます)

中国人が読むと、これらの文章は、意味不明だという。私も中国人の知人に見せたら、「分からない」と言われた。中国語を勉強したことがある人なら、かなり変な中国語だなと分かると思う。
でも、日本人なら、意味は分かる。分かりますよね?
だって、これ、ひらがなやカタカナ抜きで、漢文調にしてあるだけだから。笑。

同じ漢字を使っているのに通じない理由は、
漢字は、中国から日本に伝わったのだけれど、長い時間の中で、文法だけではなく、その意味も変わってしまったことだろう。言葉って生きてますよね。

しかし、ここまでなら、それほど面白いわけでもない。想像の範囲内。
けれど、今中国の若者の間で、これを真似して、SNSの微博で「伪中国语」を話す人が激増(?)してるというのが、すごく興味深い。わざと、”大変感謝”とか言ってるらしいですわ。笑。
単なるお遊びなのだが、ひょっとしたら、10年後、”大変感謝” や ”全然問題無” が、中国で普通に通じるようになっているかもしれない。
・・・と想像すると、なんだか楽しいのである。笑。

それにしても、私は認識を改めないといけないなと思った。
よく、中国に来るという人から「中国語ができなくて、どうしたらいいのか・・・」と言われた時に、「漢字は同じだから、書いたらお互い通じますよ」と言っていたのだが、実際には、あんまり通じてないということが分かったから。笑・・・。

タクシーに乗ったりする場面では、住所やレストランの名前があれば行き先も分かるが、そういう単純なものではなくて、複雑な意思の疎通をしようと思ったら、漢字が同じでも通じてないんだな。
何の話題かは分かってもらえるんだろうけど、こちらが思うほど相手は理解してくれてないということが、これで分かりました。笑。「書いたら通じますよ」という助言は、控えめにすることにしよう。

やっぱり、語学は、地道に勉強せなあかん ですね。


*上の「伪中国语」の正しい中国語(大陸で使ってる簡単字表記になります。新聞から転載。)
1、非常感谢
2、完全没有问题
3、你明天去哪里
4、今天晚上横滨中华街吃晚饭,特别美味
5、今天吃甜品,特别好吃啊,吃完死也值得了