もうずっと前のこと
6年7年は経ったかな
いつものように出張から帰ってきた夫に
私は言った
「あなたが出張に行っている時って
私眠れない」
「あなたが愛人のアパートに
行っている夢を見た」
（私はまさかそれが図星だとは思わず
夫がいない時間が私にとって苦痛で
いかに私は夫がいなくて寂しかったかを伝えた）
夫は言った
「その愛人どんな顔してた？」
（今思えばよくも平然とそんな質問ができたと思う
夫は不倫に罪悪感は全くなく
私は夫に惚れているからタカを括っていたのだろう）
「あなたは美人が好きじゃないでしょ
そんなに可愛くも美人でもなかった」
私は言った
夫は「うん、そう」とだけ言った
私は夫が隣で寝ているときは
いびきで夜中何度も起こされるのだが
不思議と出張で夫が不在の時は
私はそのいびきがなくて
何度も目が覚めた
夫が女と会っている夢を見て
目が覚めることも多かった
今思えば
あれはまさしく正夢で
何なら私には
何か見える力がある？
もしくは神様のお告げ？
私に「夫の不倫に気づけ」
というサインはいくらでも
あったように思う
他にもここに書けないが
確実に夫が外でセックスをしてきたと
確信できることもあった
その時もそんなことありえないと
私は心の中で打ち消してしまい
夫に問いただすことをしなかった
私は
見たくないものを見ようとしなかった
過去を振り返ると
あの時もあの時も
そのチャンスはいくらでもあったのに
私が見て見ぬふりをして
ここまで来た
だからふたを開けた時
夫の不倫は手の施しようのない
末期の状態だった
私の現在の夢にでてくる
夫が一緒に暮らしている女
それは愛人1号でも2号でもない
顔までうっすら出てくる
それも多分当たっている気がする
いつの間にか私は見える人？になっている
そんな気さえする・・・
