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ラコタの唄の会 ブログ

ラコタの唄に乗せてグレートスピリッツに感謝の祈りを捧げる会


皆から愛され、それ以上に皆を愛したグランドマザーが
スピリットの世界に帰って行きました。

アメリカでお世話になっている家族の長の方です。

愛が深ければ深いほど、悲しみも深く
喪失感は日に日に増します。

彼らは亡き方のスピリットに祈りと唄を捧げ
その方を偲びます。

この知らせを受け取ったとき
「彼らと共に祈りを捧げたい」
その思いが自然と湧いて来ました。

メモリアルチェアを飾り、輪になって
日本の地より祈りの唄を捧げました。

曲を唄うたびにスピリットがやって来て
私たちを優しく包み込んで行きます。

鳥たちも唄に合わせさえずり
ハナミズキの葉も風にそよぐ。

かけがえのない時間が流れて行く。

祈りを捧げた空はどこまでも青く
雲は静かに流れていました。


スピリットの声が聞こえるとき、
悲しみは居場所を見つけられるのでしょうか。

  Mitakuye Oyasin



 5月4日 108年と155日の生涯に幕を下ろし、
 天寿を全うされ旅立たれた方がいらっしゃいます。
 長い間その方に関わらせて頂き、様々なことを学ばせて頂きました。
 
 敬意と感謝の気持ちを表し、
 長い間働いてくれたその方のお体に、お疲れ様の気持ちを込め、
 そして、その方のスピリットが光の世界に行かれることを祝福し、
 この日、唄の会の全てをその方に捧げ、

 パイプも加わり、
 ”祈り”を大いなるものに届けました。

 

 先生、ありがとうございました。

 Wopilatanka

 

 Mitakuye Oyasin





満開のハナミズキが美しく咲き誇る中で行われ、
今回は昨年Mikaさんに贈られたチャヌパ(パイプ)
のデビューもありました。

パイプはインディアンの人々にとっては“祈り”の道具です。
参加する者が輪になり、皆で一つのパイプを回しながら吸い、
パイプに込められた祈りを共有します。
そして、その煙りは人々の祈りを天に運び、
ワカン・タンカ(大いなるもの)の元に届けられるのです。

パイプ・フィリング・ソングが唄われる中、
新しいパイプにタバコを詰め祭壇に置かれ、
「祈りの言葉」と共に唄の会は進んで行きました。

彼らの儀式は、その道に長けた人が行うのではなく、
どこかへ行ったり誰かに頼むことをせず、

自分自身で儀式を執り行い、
自分の祈りを自らの手で届けることが出来るのです。
ラコタの儀式の最中に“Pray heard”(強く祈りなさい)と
言われたことがありました。
”祈り”というものを、人任せにしていた私達の浅さと弱さを、
彼らは見抜いていたのです。

私達は心を込めて一つ一つの唄を歌い、
そして今日は、唄と唄の間にパウワウ(インディアンのお祭り)の
曲を流しながら、自分の赴くまま自由に体を動かして踊りました。
その後、皆で輪になり祭壇に置いてあったパイプに火を着け、
何口か吹かして左隣りの人に回しタバコを吸い切りました。

最後に、スピリットに感謝の唄を捧げ、
パイプの煙りとMikaさんのLililili…(female trill)に
乗せてお送りしました。

今回も共に想いを共有してくれた仲間、そして、
参加出来なかった仲間の想いもひとつになり、
美しい会を作ってくれました。

Wopila tanka