第二次世界大戦後の世界経済史。

イギリスからアメリカ、アメリカから日本・ドイツ、日欧米からアジア(中国・インド)・中南米、経済の主導権の移り変わりが分かった。特に、キーワードは「技術移転」、「設備投資」、「国有化=社会主義経済(雇用重視)」、「福祉国家」、「外貨準備」だ。戦後、いくつかの国の経済が停滞した背後にはそれらのいくつかの組み合わせがあったのではないか?

50年代から70年代まで「国有化」の下ケインズ政策を実施した結果の「英国病」、60年代からの米国のベトナム戦争混迷と社会保障政策による「財政負担増」とそれによる「基軸通貨ドルの切下げ」と「インフレ(スタグフレーション)」、89年からのソ連崩壊、90年代から続く日本の「失われた10年」。


対極にあったのが、1947年から実施された「マーシャル・プラン」(欧州復興計画)130億米ドルの資金援助の他に「技術援助プログラム」による西ドイツの奇跡的な回復、50年代からフランスの「指示的計画」、60年以降の「技術革新」の上に立った民間から起こった日本の発展、80年代サッチャーの新自由主義、日本のアジアへの直接投資による経済発展、1978年中国鄧小平の「4つの近代化計画」。


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同じ年に生まれたケインズとシュンペーターをアカデミックに比較している。
比較するに際して、二人の著書を紹介していく。

① シュンペーター著「理論経済学の本質と主要内容」
② ケインズ著「インドの通貨と金融」
③ シュンペーター著「経済発展の理論」
④ ケインズ三部作その1「貨幣改革論」
⑤ 同上その2「貨幣論」
⑥ 同上その3「雇用・利子・貨幣の一般理論」
⑦ シュンペーター著「景気循環論」
⑧ シュンペーター「資本主義・社会主義・民主主義」

印象的だったのは、人口減と経済の関係を描いた部分。

一般的な認識は、人口減の意味することは「有効需要減」ではなく、「働き手がへる」こと。

ケインズは「有効需要減」に力点をおき、イ)住宅投資、ロ)貯蓄率を減少させ、如何に投資に回すかに期待したようだ。要すれば、高度成長経済は労働人口の旺盛な伸びによって生み出されたのではない。それは労働生産性の伸びでできた。労働生産性の上昇は、資本蓄積(投資)と技術進歩によって出来た。

一方、シュンペーターはより文明論的にとらえていた。つまり、文明衰退の最も明確な兆候、すなわち中・上階級において出生率の低下が始まることと言っている。生身の人間としての企業家自身が、資本主義の発展に伴い自らの「効用」を最大化する「普通の人」に変質していまう。企業家精神の衰えを示す兆候として少子化の進展を挙げている。資本主義の行きつくところは「衰退」ということなのだ。

結論として、蓄積された資本を如何に投資に回していくか、だが、やはり、企業家としてはその国だけに限って投資するとは限らないし、むしろ資本主義がなじむ(経済発展と人口増が起こる)場所に金を振り向ける。そこで、政府の役割が問われてくるのかもしれない。




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全954頁、三日で読破しました。1934年に書かれたものですが、現代でも十分通用する。
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