続きです。

 

帰省中のイランで、次男が発熱し、入院となりました。

 

キーシュへの旅行は急遽取り止めとなったけれど、私の姉から「残念だけど、旅先、しかも地方で病気になっていたら余計大変だったよ」との言葉で、ホントそうだなぁと思う。

 

8月13日

昨夜の続き。google翻訳で相談していた看護師が「なんで寝ないの~?」

いやいや、周りがうるさいからです…。

 

うちは寝かしつけの時は一切の音を遮断して行うが、イランは本当に騒がしい。

まず、声が大きい。

義理両親が住む家には、親戚付き合いがとても濃いため、常に夫の姉妹や甥っ子姪っ子など誰かしら居るのだが(両親のお友達が訪れることも)、まぁ声が大きい。叫んでるよね。きっと、家族が多くて小さい声だと話を聞いてもらえないからでは?と思っている。

あと、自己主張の強いこと!

イラン(特にテヘラン)の交通事情は本当に酷いのだけど、3車線に4台か5台が並び、信号無視、左車線から右折、一方通行で逆走、左の指示器を出しつつ右折とかザラ。

市街地はラウンドアバウト(信号がない環状の交差点で、ドライバー自身が交差点に入る・出るタイミングを見極める)が多いのだが、イラン人のように自己主張が強くない日本人は、一生渡れないと思う。

そうそう、何年も前の夫の名言。

「腕の良いドライバーは、いかに突っ込むかだけでなく、いかに突っ込んでくる車を避けるスキルがあるかです」

今回も名言が飛び出しました。

酷い交通状況を見て私「No・ルールだよね…」

「いや、ルールはたくさんある。ただ、それを守る人が居ないだけ」

 

 

さてさて、22時前から寝かし付けている次男が、

8月14日 

0:30 ようやく寝た。

 

…と思ったら、点滴のアラートが鳴り始める。

先ほどの看護師が来て、確認。

血管が損傷したと思う。別の血管でやり直す必要がある」

 

まじかーチーンせっかく寝たのに…しかも痛くて可哀想…。

 

1:30 点滴やり替え完了。次男、当然ギャン泣き。寝返りがうてるように、管を長くしてもらった。

5:00 起きたら点滴が機械なしで全開で入っていたので、慌てて止めてしまった。ナースに確認して再開。

6:00前 部屋の掃除(机の消毒)が来て結構うるさい。

外は工事みたいな、ガンガン打ち付ける何かの音がする。

7:00 隣の人のところにドクターが来て喋ってる。イラン人は夜が遅いし朝が早いなぁ。

私は3時間まとめて寝ることができた。自分が倒れたら困るので、久し振りに朝食をとった。

 

 

昨日13日の出来事。

窓際のママと旦那さんが付き添いを交代して、窓際ママが部屋を出て行った。

戻ってくると、手には、売店で買ったおもちゃ。次男にくれると言う。

思わぬプレゼントに涙が出た。

彼女「私はあなたが大好きです。もっとお話ししたいのに残念です。」(google翻訳)

なんでこんなに親切だし、他人を愛せるのだろう?

 

彼女の子供は、未熟児で産まれ、立つことも話すこともできない。

目が大きく本当に綺麗な娘さん。

ママとはimoの連絡先を交換し、今でもやり取りしている。

私も第2子アルマンのことを話した。

スクールバスのプレゼント。ピンク色のは、義妹②と姪がお見舞い時に持って来てくれた。

 

翌日14日。私は疲れが出てきて、ベッド際でもたれて寝ていたら、窓際ママが退院準備をしていた。

えっ今日退院だったの!?

一緒に写真を撮って、夫に私が気に入っていたスカーフを持って来てもらい、「お渡しできるものがなくて。洗ってないけど」と貰ってもらった。

 

また、「ジャポニー(日本人)」と話し掛けてきてくれる別室の美人ママも、バイバイと言って退院していった。

 

次男は見るからに生命力が復活した感じがする。

体調が落ち着いてきたので、私も食欲が出てきた。

往復の時間が勿体ないので自宅に帰らず、付き添いを夫とバトンタッチして、私は病院敷地にあるpray roomで昼寝をすることにした。

私はお祈り部屋は初めて入ったのだけど、皆昼寝したりご飯食べたり世間話したり携帯で遊んだり…自由。男女別だから安心だ。

 

2時間ほどして戻ると、夫がコップやスプーンから飲み物を飲むのに慣れさせたようで、コップからジュースをかなり飲むことが出来た!哺乳瓶からミルクも70mL飲めた。

 

21:00 担当じゃない男性ドクター1人とナース2人が次男のベッドに来て「so cute!写真撮っても良いか?」と次男の写真を撮っていった。

 

21:55 寝たと思ったら人が来たり電話来たり注射打たれたりでまた復活してしまった。ミルク80mL。

 

23:00 寝た。

 

 

これまでよく登場している義妹①は、lajujが疲れるから夜間の付き添いを代わると申し出てくれるし、なんか今回の入院で、イラン人の神髄に触れた感じ。

イラン人はよく「ゴルバネト」「ゴルブネ ベラン」と言う。

直訳は「私があなたのために犠牲になりましょう(神に捧げるいけにえになる)」なのだけど、なんか本当にそう。

義実家滞在中は、姉妹たちが代わる代わる泊まり込みで、私たちのお世話をしてくれている。私が食器を洗うのも全力で止められる。私は三食昼寝付き。

簡易ベッドで天井を見上げながら、いただいた優しさを思い出し、また、次男の体調が戻って来た安心から、涙が次から次に溢れ出た。初めて(!?)夫がイラン人で良かったなぁと思った。

(はメッカの方向を示している)

 

 

もう少し続く