日本のBS放送がフィリピンで観られる | 「何時か見た青い空」 フィリピンへの誘い

「何時か見た青い空」 フィリピンへの誘い

青い空と青い海に囲まれて、今なお残るスペイン統治の面影。この国に旅してみたい、住んでみたいという方の参考になればと思います

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昨日に引き続き、今日も理科の話題。

BS放送の衛星は日本の上空にあるものとばかり思っていた。

でも最近、そうじゃないことを専門家から教えてもらってはじめて解った。
上の図は正確ではないが、インドネシア上空あたりの固定衛星から電波が発せられているらしい。

懐中電灯を平らな面に向かって斜めに照らす原理である。
斜めに照らせば光の輪は当然のことながら楕円形になる。
衛星は遥か上空にあるから、こうすると北は北海道から南は沖縄までの細長い日本列島をすっぽりと照射範囲に収めることが出来る。
なるほど納得。

よく見ると、フィリピンと台湾がその線上にある。
これがフィリピン北部と台湾で日本のBS放送が受信できる理由らしい。
残念ながら、同じフィリピンでもミンダナオ島やセブ島などのビサヤ地方では角度がずれるから受信することはできない。
勿論、フィリピンでは照射角度のかなり下になるから電波は弱い。
そのために、通常のパラボラ・アンテナよりは大きいアンテナと高感度チューナーが必要となる。
但し台湾では日本に近いので通常のパラボラ・アンテナでも受信できるのかもしれない。

直径2メートル程度のアンテナが設置費込みで7万ペソ程度というから決して安くはない(注、2012年現在、5~6万ペソ)。

後はどうしても日本の放送を見たいかどうかの問題である。
私の家は、以前のブログで報告したが、近所の家にこのアンテナが設置済みだったのでちゃっかりとケーブルを延長させてもらってチューナーを買うだけで見られるようになった。

私にとってのメリットはズバリ2つある。
オリンピック、サッカー、ゴルフなど放映権の絡む中継放送が見られるようになったこと。
そして、デジタル・ハイビジョンの鮮明な映像を楽しむことが出来ることである。

従来でもフィリピンの衛星放送やケーブル・テレビでNHKワールド・プレミアムという海外向け放送は受信できたが、放映権が絡む場面になると写真が映し出されるだけで「放映権の都合でご覧になることができません」となる。
しかも、我が家の住環境のせいかアナログ放送の画質がえらくお粗末なのである。
また、こちらでもオリンピックは国営放送で放映されるが、ボクシング、バスケットなどが中心で日本選手中心の放送内容は期待できない。

デジタル・ハイビジョン画像を見るとテレビ画像ってこんなに綺麗だったのかって感動する。
勿論CS放送も受信できる。

何故、固定衛星がインドネシア上空にあって、日本上空にないのかって?

理由は推測できる。
日本上空に設置したら、縦に長い日本全土をカバーするためには衛星をより上空に固定しなくてはいけないので技術的な問題もあるだろうし、丸い円になるために朝鮮半島、中国やロシアの一部にも強い電波が届き、これらの地域から電波侵害でクレームが付くことが予想される。

残る方法は対角線上の反対側に設置する方法も考えられる。
しかしそうすると、ロシアのシベリア上空あたりにでも静止衛星を置かなくてはいけないからプーチンさんがとても許可するとは思えない。
これはロシアの安全保障の観点からみても当然な話である。

物理的条件をクリアーしなくてはいけないが、すぐ近くに他の日本人家庭がある場合は共同でアンテナを設置するのも1つの方法であるし(増幅器を利用すれば200メートル位の距離なら問題ないらしい)、コンドミニアムで日本人入居者が多い場合は屋上に共同でアンテナを設置すべく大家と交渉すればよい。

なお、今日のブログは多分にも私の推測も入っているので誤りもあるかもしれませんのでご諒承ください。