#12 決戦、大焦心地方都市(後編)
さて、どうしたもんか?
「じゃあ出ようか」
どう躱す?(交わすでは無い)
財布を取り出しお金を出そうとする彼女を制止しながら、頭をフル回転させる。
頭が痛てぇ( ̄^ ̄;)
パイロット!脳波乱れています!
心音微弱…
「時間とか大丈夫でしょ?」
時間の問題じゃねぇんだよ。
彼女の問いに適当に返事しながら車に乗り込む。
「どうしようね…。 とりあえず動くよ」
口ではそう言いながら帰宅方向に走りだす。帰るのにも1時間は掛かるし… やはりここは
高エネルギー体集束による
一点突破しかありません!
トークで繋ぎながら何となく帰ってしまおう。
「そういえば、出掛ける前に人が来たって言ってたけど、約束とかあったの?」
無理矢理話題を変えてみる。
「あー、息子が遅刻したり休んだりしてるから教育委員会の人がきたの」
大事な事だろ!蟹喰ってる場合じゃねーよ!
「それはちゃんと話をしないと駄目なんじゃないの?」
「うん… でも息子が起きないから言われても急に変わらないし…」
コイツは何なんだ?
子供のせいにする前に考える事、遣らないといけない事があるだろ?
説教したいが車内の空気が悪くなるのもキツいので、話を流しながら曖昧に言葉を合わせる。
結論として人間的に無理。
会う前から直感的に嫌な感じがしていたのは、結果として正しかったなと(≧△≦;)
憂鬱な会話を続けながら、送っていく事を告げると
「次はいつにする?」
はい???
「忙しくなるし予定も立たないから無理だね」
「忙しくなるんだ… うまく時間作らないとね」
「………!」
ATフィールドはどう?
相転移空間が肉眼で確認出来る程、
強力なものが張り巡らされています!
もう考えるの止めた。
人の話なんか聞いちゃいねぇ…
待ち合わせた校門前に到着。
挨拶もそこそこに彼女を降ろし、逃げる様に走り去ったのだった。
あー疲れた(;´~`)
帰路の途中でメール受信。
「今日は楽しかった(^o^)今度は飲みに行こうね。あと、これ私の直アドです↓」
※ずっとサブアドでメールをしていた。
ATフィールドは?
展開中!
しかし使徒に侵食されてます!
直アド… 要らねぇんだけど!?
何故、気に入られてるのかが分からん…
私が死んでも、代わりはいるから。
こうして落ちも無く、不完全燃焼で面接は終了したのであった。
―完―
#11 決戦、大焦心地方都市(中編)
「それでね!! …………」
緊張して喋れなかったらごめん、とか言ってなかった?喋り過ぎですけど?
「うちの次男が全然起きなくて、学校に行くのが3校時とか4校時になるの」
「それはマズイね。朝起こしても駄目なの?」
「朝は私も起きられなくて」
解決しねぇ… なんて不毛な会話なんだ。
「長男はどうしてんの?」
「学校に行ってないから」
会話にならん!ヾ(*`Д´*)ノ"彡☆
「…それじゃ先ず、夜早く寝る事から始めて、徐々に体内時計を治さないとね」
「でも、私が夜飲みに行ったりすると遅くまで起きてるみたいで」
えーっと… 呑みに行くの止めて下さい。
全く話が噛み合わねぇ…
こんな調子でフラストレーションを溜めながら目的地到着。
「ビール飲んでもいい?」
どうぞ… 好きなだけ呑んで下さい。
無難にランチメニューからチョイスして注文。やっと当初の目的であったランチになったのだった。
「…私って変な男に好かれるみたいで、子供達にも男見る目がないって怒られるんだよね」
「そうなんだ… でも異性に好かれるなんて何か魅力があるんだろうね。…俺には解らないけど」
だんだん気を使えなくなってきた( ̄▽ ̄;)
「このカニの天ぷら美味しいね」
「こっちの蟹茶碗蒸しも旨い… 出汁も蟹で取ってるみたい」
味覚は普通みたいなので、無難な会話をしながら改めて彼女を見る。
顔立ちは決して悪くない… が!?
体型は(最初に貰った写メから)すっかり変わり果て、分かり易く言えば!
エヴァンゲリオン第拾話〔マグマダイバー〕で、極地戦用特殊装備対応可能なエヴァ弐号機が、浅間山火口に降下するのに耐熱装備に換装した時に似てる感じ?
分かり難いよッ!!
「刹那さんは今好きな人とかいるんですか?」
突然何だ?
「いや… 別に居ないな。気になる様な人も居ないしね。使徒(仮名)さんは?誰か気になる人とか居るの?」
「私もいないけど、今言い寄って来てる人がいて ~省略~ 私は何とも思わないから困ってるの」
へぇ… 世の中にはマニアが居るんだなぁ…
「このあと、どうします?」
どうもしないよ!?真っ直ぐ脇目も振らず帰る予定だけど?
「ランチだけのつもりだったから何も考えてなかった。 ……何処か行きたい所とかあった?」
勇気を振り絞って聞き返してみる。
「もっと遅い時間なら飲みに行ったりしてもいいけど… 私も考えてなかったな。刹那さんが行きたいとこあれば、どこでもいいよ?」
どこでもって!?何処もねーし(-ω-;)
その意味深な微笑みは何?
もしかして?何か期待しちゃってます?
ちょっと怖いんですけど…
ごめんなさい。こういう時どんな顔すればいいのか分からないの。
笑えばいいと思うよ。
笑えねぇよ!(・д・`;)
―続く―
#10 決戦、大焦心地方都市(前編)
「おはよう(^0^)/時間より早く来る時は教えてね」
何で?時間通りにしか行かないよ?
朝から不思議なメールに「着いたらメールします」と返信しつつ、のんびり準備して出発。
ドタキャンしたい心に支配されない様、自分の気持ちを鼓舞しながら目的地へと車を走らす。
運転しながら、自分が何を嫌がってるのか改めて考えてみる。
メル友募集の筈だったのが会う事になったから? …違う。
最初の写メは可愛い感じだったのが、
それは数ヶ月~1年位前の写メで、それから少しずつ体重が増えた写メを送ってきたから? …これも違うな。
――――!!
彼氏になってるからだ!
まだ会っても居ないし、お互いに良く知りもしないのに彼氏の様な扱いになってるからだ。
だから憂鬱なのか…。
自問自答の末、導き出した答えで更に気分を下げながら↓↓目的地到着。
到着メールを送る約束だが指が動かない。
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
…メール送信。程無く
「これから向かいま~す♪」
返事が届く。
待ってる間、回りを見渡しても人影もなく、車も殆ど通らない。
校門の前で待機してるのだが、休日の学校は閑散とした佇まいで、
よくよく考えてみれば、彼女の息子の同級生には見付からない事に気付く。
今日は昼飯を食べてとっとと撤収しよう!
そう考えているとルームミラーに人影が映る。
車後方、およそ20メートル… 19… 18…
分析急げ!
当初の25kg増から予想体重大幅上方修正…
およそ… プラス50です!
目標接触まで残り4メートル… 3… 2… 1…
コンコン
車の窓をノック…
「こんにちは」
パターン青!使徒です!!∑(∀ ̄;ノ)ノ
やはり昼食べて早期解散のヤシマ作戦で行こう。
「こ、こんにちは… はじめまして…」
「はじめましてぇ(車に乗り込みながら)ゴメンね、お待たせして。出掛けようとしたら急に人が来ちゃって」
「大丈夫なの?用事が出来たならそっち優先で俺はいいよ!」
寧ろそうして(ノ_・。)グスン
「そっちはもう大丈夫です!ところで、何食べに行きます?」
大丈夫なのかよ… チッ!
こうなりゃ当初の作戦通り、昼食べて早期解散で。
食べる所は決めてあるし!
「食べるのは……」
「私、カニ食べたい!」
は?俺の言葉に被せて来た!?
貴女?最初から俺の話聞く気なかったでしょ?
「…蟹?」
「うん、カニ。苦手?」
いやいや、苦手とかじゃなくて…
完全に第一射は使徒から外れた模様…
第二射の準備… ダメだ… 考えてなかった。
チャージするまで時間が掛かる…
「じゃあカニで決定ね!」
完全に相手ペース…。
でもね?蟹を食べれる場所で俺の記憶にあるのは…
「〇〇市に行かないとね」
やっばり!
ここから車で1時間以上掛かるじゃん!
―続く―