民法 総則
図式化の勧め
法律の条文というと、難解かつ抽象的で取り組み辛いという印象を持たれる方が大勢いらっしゃると思います。
実際、法律的なスキームを心得ていないと条文の意味を理解することは難しいです。しかし、その骨さえ掴んでしまえばスムーズに条文を理解し、目の前の事象に対して運用することが可能になります。是非、このブログを通して法律的スキームを身に着けてください。
まず、条文理解の第一歩は図式化です。条文は抽象的であり、あらゆる場面に対応できるように、わざと抽象的に作られています。しかし、条文がいくら曖昧だとはいえ、その条文が存在する限り何らかの場面を想定して作られているはずです。それを正確に捉える試みが条文の図式化なのです。
条文はいくら抽象的であっても、それを最終的に適応する事案は、明確かつ具体的な事案です。ですが、そういう事案に対しても図式化というツールは応用できます。そもそも、登場人物も様々で権利関係などが複雑になりがちな事案を整理する必要があります。
なぜ、民法の条文は抽象的に作られているのか
なぜ国民が守るべき法律が抽象的で難解なのか、そういう素朴な疑問を持たれたかとも多いと思います。
これには様々な背景がありますが、ここでは法律的な観点に限定して取り上げてみたいと思います。
まず、形式的理由として、民法はそもそもパンデクテン方式を採用しているということが挙げられます。法学生なら一度は聞いたことがあるであろうパンデクテン方式とは、民法5編を通して、共通となる事項を最初の方に持ってきて編纂される方式のことを言います。つまり最初の方(総則)がもっとも抽象的な内容になるということです。民法の勉強をしていて、最初に躓いてしまう理由がここにあります。
次に、冒頭で取り上げたように、民法はあらゆる場面に対応できるようにする必要があったのです。そのように対策するには条文に解釈の余地を残す必要があります。ここで解釈という言葉が出てきましたが、法律を学ぶ上で「解釈」が占めるウエイトは大きいので注意しておきましょう。
次回から民法の本格的な内容に取り組んでいくので、是非ともそれを読んで自身の法律的視野を広げていってください。