フランス人のデンマーク人批判 | 一言もデンマーク語は話せないけれど、コペンハーゲンで暮らしてみる

一言もデンマーク語は話せないけれど、コペンハーゲンで暮らしてみる

デンマークのコペンハーゲンにある旧王立図書館に惹かれてコペンハーゲンで暮らすことに。
コペンハーゲンでの日々の暮らしと街で出会った人々の話。
ヨーロッバの旅行についての話も。

「やっぱり愛が大事だよ」とフランス人のベルナールは語る。

「デンマークでは、夫婦関係はもっと友達みたいな感じだっていうんだよ。信じられる?」

「ここでは男性は女性化し、女性は男性化している。
 どっちに優位があるとかじゃなく、男性には男性の、女性には女性の魅力があるのに、
 スカンジナビア系の人々はその垣根が薄れている。
 だからもっと友達みたいな感じでいいんだって言い切っちゃうんだ」

彼のトークはさらに白熱する。

「もっと言えば、コペンハーゲンでは独身が増えている。
 奴らは一人でいるのが好きなんだ。
 誰かに自分の時間を邪魔されるのが許せないから、
 彼女や彼氏と関係を築くのを嫌がっているんだ」

「でも」と彼はブラッックベリージュースを飲みながら続ける。

「夫婦関係には愛による関係(セクシャルリレーションシップ)がなくちゃならない。
 そうだろ? 
 それともそう考える俺っておかしいか?」

そういう発想っていかにもフランス人らしくて私は思わず笑ってしまう。
そんな私を見てベルナールは両手を大きく広げる。

「やっぱりおかしいか?」

アルゼンチン人のグスタフが答える。
「ちょっと過剰かもな」

愛の国、フランス。

そんな言葉が私の頭をよぎった。