映画「祈りの幕が下りる時」 | マロウの徒然日記

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ガーデニング記録を中心に、日々の暮らしをつれづれなるままに・・・

今日も寒さ和らいで、
穏やかな日でした。
でもね、
バタバタの金曜日で、
庭仕事はできませんでした。

一昨日観た映画の話を書きます。
長くなってしまったので、
興味のない方は、スルーして下さいね。
でも、
観た感想を一生懸命書きますので、
お付き合いくださると
嬉しいです。


映画は、
月に、1本か2本ぐらい観ます。

一昨日観たのは、
【祈りの幕が下りるとき】
原作は、東野圭吾

これは、
新参者シリーズと呼ばれている、
刑事、加賀恭一郎が
事件を解明していく
ミステリー作品の
第10番目です。
最終章だと言われてますが、
個人的には、
転勤先の警視庁での活躍振りを
続編にして欲しいのですがね。

私が
このシリーズで知ってるのは、
最後の
8.9.10番目の作品です。

8作目は、

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(画像は、全て300booksさんからお借りしました。)

日本橋を管轄する所轄の刑事として、
赴任したばかりなので、
このタイトルがついたのでしょうね。

私は、ミステリーが好きですが、
トリックや謎解きが
好きなわけではありません。
もちろん、映画を見るにしても、
原作を読むにしても、
思いもつかない企てや
予想外な展開がある方が
面白く作品に浸れるのですが、
最終的には、
「何ゆえに、犯罪を犯すのか」
という
人の生き方、
人生模様に興味があるのです。

新参者では、
東京の日本橋が舞台で、
関西人の私には、
江戸情緒が残るような
お店や人情深い人たちも魅力でした。
女性が殺される事件でしたが、
その理由があまり、覚えてないんです。
(かなり前に読んだので…)
おそらく、理由に共感も納得もしなかったんでしょうね。
けれど、
加賀恭一郎の人物像が滲み出ているので、この次のシリーズを読みたいと思ったのは、間違いないです。


9作品目は、

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これは、映画で観ました。
この作品の真犯人は、
高校生なんですが、
過去に犯した不祥事を隠していたため、
それが暴かれるのが怖くて
殺しちゃったんですよね。

水泳部の後輩が大会のリレーで
ミスをしたため、
リレーメンバーの他の3人が、
お仕置きをするんです。
ところが、
あやまってその後輩を溺れさせてしまい、
後輩は、一命は取り留めたものの
重篤な障害を持つことになるんです。

お仕置きによって、
溺れた事実を、
部活の顧問は、隠蔽させるんですよね。
「三人の将来のために…」

一見、生徒思いにみえますが、
これが更なる犯罪を犯すことになったのだと、
映画の中では、
加賀恭一郎が顧問を責めていましたね。

作者、東野圭吾の人生観だと思いたいのですが、もしかしたら、
映画監督の思いだったのか…、。

どちらにしても、
「過ちは、隠さず」
という真理に、深く共感しました。


そして
10作品目

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この作品は、
松嶋菜々子演じる舞台演出家と、
小日向…(誰だっけ下の名前忘れた)演じる父親の過去が、
新たな殺人を生み出す話です、
そこに、
加賀恭一郎の母親や
加賀自身が絡んでるいるため、
今回は、
単なる刑事ではなく、
むしろ事件関係者であるがゆえに
閃く加賀の推理力が
解決の糸口を見出す作品です。


自分勝手な母親のつくった借金から、
父娘は、夜逃げを余儀なくされるという、
追い詰められた環境で、
一つの殺人を犯してしまうんですよね。

そして、親子はそれを隠して生きねばならなくなる。
父親は、殺された男になりすまし、
自分が自殺をしたと見せかけて
別の人生を生きるのです。
娘は、養護施設でこの暗い過去を隠して
生きるのです。


やがて娘は、自分の夢を叶えて
演出家となる。

しかし、
二人の過去が暴かれそうになる。
そして、
今の自分たちの暮らしを守るため
新たな犯罪を犯す。

似てる、
9作品目と似てるところ、あるね。
過去の隠蔽が更なる罪をつくるのよ!

これ観ていてね、
松本清張の「砂の器」が、
思い浮かんできました。

辛い環境を生き抜かねばならない親子、
それゆえに深い絆、
ここに、犯罪さえ絡まなかったら、
他人になりすまして生きる選択をしなければ、
何も、隠すものがなければ、
新たに罪を犯す必要もなかったのにと、
思ってしまいましたね。

事件は解決して、
スッキリするかというと、
何か
おもーいものが、
後に残りましたよ。

「過ちは、隠さず」
というよりも、
「過ちは、隠せず」
というのが、真理ではないでしょうか。


長くなってしまいましたね。
もし、最後まで読んで下さったのなら、
心より、
感謝いたします。

ありがとうお願い