こんばんは
一部の方々から、質問を受けました。これからも同じような質問をいろんな人から受けるような気がするので、今日のブログで取り上げていきたいと思います。
《米国三越のCRプログラムの実態を教えてください。》
まずは簡単に周りの様子からお話ししますね!
とにかく覚えることが多いらしく、テストの準備が大変そうです。短期間で詰め込まなければいけないので、なおさら。
そして、私の経験をお話ししますね
一言で申し上げますと……
過酷です。
私は、フルサービスレストランのキャストとして内定を受け、現地で配属面談とシェフ面談を受け、寿司シェフに配属されました。
寿司シェフとは、TOKYOダイニングの寿司バーで、ゲストの目の前でお寿司を作る、パフォーマンス要素のシェフです。今は故障中なのですが、バーの上にカメラがあり、レストランのスクリーンに映り、マイクを付けて、寿司ショーというパフォーマンスもします。
何が過酷かというと…
研修の場が、オンステージ(=ゲストの目の前)なのです。初日からオンステージに立っていました。他のポジションの方々はまだオンステージではなく、バックで研修を受けていらっしゃいます。寿司シェフは、人生で初めて作った巻き寿司が、しっかりとゲストのお皿に乗る…という、緊張感に溢れた研修です(^^;; 一本一本が本番です、ということ。
オンステージで研修を受けるということが、何を意味するかというと…
研修中に、なかなか覚えられずに、
《アサミそうじゃないでしょ》
とか、キツめに怒られても、笑顔でいなければいけない、ということです。
今日もそうですが……
不甲斐ない自分に涙が出そうになりました。何度教わっても上手くできない。頭が回らなくなる。オーダーは止まらない。悪循環。
バックステージだったら、ゲストがいらっしゃらないので、弱音をポロっとしたり、涙をポロっとしても、ゲストに見られることはないです。
ただ、私が研修を受けてるのはオンステージ。客席の照明が暗めに設定してあり、私たちはスポットライトの下でお寿司を作ります。ゲストの目の前。お寿司を作っていると、パシャパシャという音がして、ゲストに写真を撮られていることもあります あなたのこと見てるからねと期待してくれて、帰り際にお礼を言ってくださるゲストもいらっしゃる。バーに近寄ってきて、私たちが作る様子をじーっと見つめているゲストもいらっしゃる。
どれだけ怒られても、失敗して落ち込んでも、ずっと笑顔でいなければいけないのです。これが想像を超えて、最も過酷です。
トップのKさんに言われました。
《プロでなくてもプロであるように振る舞いなさい。そんなビクビクして包丁を握っていたら、ゲストが驚いちゃうじゃない見た目に気をつけなさい。ゲストの目の前でしょ綺麗にしなさい。ゲストから見えるでしょ》
まだ同期の誰もがオンステージに立っていない。私もまだ3日目。でも、オンステージにいる以上、プロであることが要求されます。
そして、《アサミは今日これだけ間違えたんだから明日はミスできないよ》と笑顔でプレッシャーをかけられる。
現状すごく大変ですし、困難の真っ只中、というところですが…
もちろん、辞めるのも帰国するのも自由です。
8月になったら先輩方がプログラムを修了されて帰国されるので、9月には先輩になって指導係も任される存在になる。もっと大変なことがこれからたくさんあると思います。
シェフ志望の人が、通常の配属面談の後に、別途マネージャー4人対1でシェフ面談を受ける理由が今日わかったような気がします。
シェフは、人の命を預かってるからです。
アレルギーのゲストを対応したり、その方々のために食材を特別に準備したり、いろーんな決まりを全て覚えて、120%正確に対応しなければいけない。かなり責任の重いポジションです。まして、寿司シェフのセクションにはマネージャー職の人がいないので、一人一人が最重要責任を背負います。規定もかなり細かいです。。
投げ出すことも逃げ出すことも簡単ですが…
でも、日本で大好きな人と約束したことをふっと思い出しました。
この国際プログラムを精一杯やり遂げること
今は大変だけど、乗り越えてみせます。
今日、Kさんから出された課題は、
《メンタルを明日までに回復すること》
もう大丈夫です。
シェフに選ばれたことに感謝して、この国際プログラムをやり遂げてみせます。