『日本は子育てしにくい』『ヨーロッパは子育てしやすい』 と一般に言われますが、本当でしょうか?

 

今回は、育休制度と社会の対応でくらべてみました。

 

★育休制度★

 

日本では、産休は、『出産予定日を含めた日からさかのぼって6週間前から、分娩日の翌日より8週間まで』で、分娩後6週間は必ずお休みしなければいけません。産休中は、お給料のあり・なしに法的な規制はないため、会社からは支払われないことも。補填として、健康保険から出産手当金が支払われます。1日あたりの手当=出産前1年間の報酬金額÷30日×(2/3)

また、育休は赤ちゃんが1歳になるまで取得可能。

 

イギリスでは、最長52週間の育休・産休が認められていて、最初の6週間はお給料の90%が必ず支払われます。7~40週間はお給料を支払う義務はありませんが、週£140程度の補助金が支払われ、その後はサポートなしです。ポイントは、育休・産休あわせて52週間であること。週£140では大して足しにもならないので、お金の事情もあって早くに職場復帰するママも多いのです。また、フレックス勤務や在宅ワークを認めている会社もたくさんあります。

 

意外とイギリスの育休・産休制度はハード、というのが私の印象です。みなさんはどう思われますか?

 

★社会の対応★

 

日本では、妊婦さんが会社や公共の場で憂き目にあったり、公共の場でのベビーカーの使用で問題になったりしているようですが、イギリス社会はかなり子育てと子供に寛容です。

 

ロンドンの地下鉄ではいくら混雑していても、マタニティーマークをつけた妊婦さんに席を譲りますし、もし席に座っている人が気づかなかった場合は、『この人妊娠しているから席をかわってあげて』 と声をかける人もいる程です。日本と違い、バリアフリーでない場所がたくさんあるロンドンですが、必ず誰かがベビーカーを運ぶ手伝いをしてくれるので心配は要りません。妊婦さんやベビーカーだけでなく、困っている人、助けが必要な人に迷うことなく手を貸すという文化・習慣があるのがわかります。日本でもきっと心ない人は本当に少数派なのだと思いますが…みんなにサポートされている、とわかることはとても大切なことだと感じました。

 

正直なところ、日本であれば躾のなってない子供と言われそうな子供も結構いるし、実際にイギリス人である私の夫も同じように感じているのですが、どこか『子供だから』 と無条件で許容しているところがあります。プラスのことばかりではないとは思いますが、例えばあやしてもあやしても赤ちゃんが泣いてしまうような時も少しリラックスして対応できるのがイギリスです。

 

 

外国での妊娠・出産・子育て・教育はとても大変です。留学をサポートするエージェントがあるように、海外在住のママをサポートする総合機関があってもいいかもしれません。