2026年2月28日 20:00-22:00 ZOOM
課題本:「るつぼ」by アーサー・ミラー
「るつぼ」の読書会では姦淫と宗教の議論が楽しかったです。
俗物なパリス牧師や
魔女狩りに途中から疑念を抱くようになるヘイル牧師を
通じて宗教、特にピューリタニズムへの批判が読み取れます。
特にヘイル牧師が虚偽の告白をジョン・プロクターに勧める
場面は遠藤周作の「沈黙」を彷彿させられました。
また姦淫では「セールマンの死」とは対照的に
「るつぼ」は姦淫という夫の罪に夫婦で向き合うことができた
話だと解釈しました。
夫ジョン・プロクターは罪を自覚し贖い方を模索したからこそ
最後は真実に殉じて死ぬことを選んだのだと読み取れます。
「セールマンの死」と同様にの死で終局しますが
「るつぼ」では贖い救済された死だと思いました。
また不倫相手のアビゲイルの描写の議論も印象的でした。
アビゲイルは性的抑圧が強い社会の中で
敬虔なエリザベスを偽善と批判し
自らの性的欲望に忠実なありさまを正直であると肯定します。
好きになれない悪役ではありますが
女性の主体的性的欲望を訴えるキャラクターを描いた点は
フェミニスト批評の観点から一定の価値があると思います。
次回は4月末に開催です。
戯曲読書会を締めくくるのに相応しい
シェイクスピアの「十二夜」が課題本です。
また5月から今年度の読書会が開催されます。
今年度は英語圏の短編小説の読書会で対面で実施されます。
参加者を募集されておりますので
ご興味のある方がいらしたら是非一度来てみて欲しいです。


