その日の夜は、面会が終わってからも、母、父、そして彼とLINEでやりとりができた。
短いメッセージでも、直接つながっている感じがして、みんなも少し安心したようだった。
もちろん、私自身も。

母や彼は、私が倒れてからのことをLINEで少しずつ教えてくれた。
倒れたであろう時のこと、
かけつけたときのこと、
病院での出来事。
頭も目の奥もまだずっと痛んでいたけれど、なんとなく「自分の身に何が起こったのか」を飲み込めてきた。ほんの少しだけ。
ただ、どこか他人事で、あまり実感はしていなかったように思う。

夜はゼリーをひとつ食べることができた。
それだけのことなのに、少し前に進めた気がした。
体にはいろんな管がつながっていた。
ピーピーという機械の音も不定期にしていた。
でも、不思議と痛みはほとんど感じていなかった。
記憶にある限り、この日もまだ涙は出ていなかった。
泣くよりも先に、ただ状況を受け止めようとしていたのかもしれない。

