真夏のできごと。

今年の夏、ある暑い日にとっても真面目な講演会に出席してきました。
1時間半にわたる偉い先生の講演を聴きに行ったのですが、
講演の内容はおもしろいし、参加者もみんな熱心な雰囲気で、シンとして聴き入っていました。
時が進み、残りあと15分という頃だったでしょうか。
私の隣の席に座った背広姿のおじさんが奇妙な音を発しました。
ジジジッ!
はあっ? ジジジッ?
そっと横目で見てみると、おじさんはなにやら慌てて膝の裏あたりをさすっています。
なんだなんだ?
すると。
ジッ、というひときわデカい音を立てて、おじさんの膝から何かが飛び出しました。
・・・セミ?!
そりゃもうビックリして、大声で叫びたかったけれど、かろうじてTPOをわきまえる冷静さを取り戻し、無難にやり過ごすことができました。
それにしても…、
いつからおじさんにくっついてたんだろ、あのセミは?
真夏の不思議なできごとでした。