莊子『広漠の野に寝よ』 老子・莊子 森三樹三郎著

 

  ー 今、 子は大樹を有して、その用無きを患う。

    何ぞこれを無何有の郷、広漠の野に樹え、彷徨としてその側に無為にし、

    逍遥としてその下に寝臥せざる。

 

    今、お前さんは、せっかく大木を持ちながら、それが役に立たぬのを

    気にしておられるようだ。それなら、

    いっそこれを無何有の郷、

    広漠として果てしない野原に植え、

    そのかたわらに彷徨いつつ無為に過ごし、

    その木陰でゆうゆうと昼寝したら、どうかね。

 

    「これは無用の用を説いたものであるが、とくに世間的に見て

    無用者の人間が、かえって真実の人生を生きることに重点を置いている。

    このテーマは<莊子>のうちに何度か繰り返しあらわれる」

    

 

 そういえばソローの『森の生活』という本に感心したことがあった。

 何十年も前、、、、忘れてた、、、、

 文明から離れ森の中での自給自足生活を試みたソローの記録

 限定的の時間だったが、、、、詩と同じだ。象徴、、、、

 芸術はそういうもの、、、、あこがれ、、、、

 

 無何有の郷 広漠として果てしない野原 彷徨 無為 木陰で昼寝、、、、