清少納言「枕草子」に引かれて有名なんだって

 

   ー 香炉峰雪撥簾看

    香炉峰の雪は簾(すだれ)を撥(は)ねて看る

 

  これは白居易の漢詩の一部

  白居易は唐の時代772〜846の人で

  清少納言は平安時代中期990年頃の人

  紫式部も「源氏物語」「桐壺」ではほとんど全般にわたって

  白居易の「長恨歌」から材を取っているとのこと 

 

  では全詩を

 

  ー 日高く睡り足るも 猶起くるに懶し

   小閣に衾を重ねて寒さを恐れず

   遺愛寺の鐘は枕を傾けて聴き

   香炉峰の雪は簾を撥ねて看る

   匡廬は便ち是れ名を逃るるの地

   司馬は仍お老を送るの官為り

   心泰く身寧きは是れ帰する処

   故郷何ぞ独り長安にのみ在らんや

 

   日はたけて、睡りは足りても、まだ起きるのはものうい。

   小さなたかどのに夜具を重ねて寒さも苦にならなぬ。

   遺愛寺の鐘は枕をかたむけて聴き、

   香炉峰の雪は簾を撥ねて看る。

   廬山はまことに世の名利を逃れて棲むによいところ、

   司馬の官は至って閑で老後を送るにふさわしい。

   心も身もやすらかであることこそ最後の安住の地、

   故郷はどうして長安だけに限ろうか。

 

 

 

 いい 漢詩はいい 心やすらぐ!

 

 平安時代の宮廷人に人気があった白居易の詩

 その詩を現代人の私が共感

 白居易が過ごした唐の時代から1500年

 平安時代は1300年前

 平安時代も中国の唐の時代も身近になる

 平安時代といえば「公家」の時代 それから「武家』の時代になり

 近代明治の時代になり 漱石「草枕」に導かれて漢詩に惹かれて、、、、