『わたしの”思い”を生きる人』 フォークナー「八月の光」のリーナ・グローヴ
リーナは 世間の基準では男に捨てられた女
でもリーナに世間の基準はない 男への”思い”のみ 男の言葉を固く信じ 逃げた男?を追いかけてゆく
十か月近い身重の身体で
しかも 歩いて アラバマからミシシッピまで
彼女は貧しい田舎の製材工場で育った家族思いの娘 彼女を騙したのは旅芸人の役者
「まあ もうこんな遠くまで来たわ!」と自分に感動して 街道の脇で休んだりしていると
土地の人が来てラバのくるまに乗せてくれたり 一晩泊めてくれたりする
そして 彼が働いているらしい場所に 到着する
またそれを教えてくれた男が 身重で彼氏を探してる事情を知ったにもかかわらず リーナにひと目惚れする
彼も世間基準から遠い リーナは全く彼に関心がない 心はもうすぐ会える彼のことだけ
するうち 産気づき
そこは田舎で医者がいない、、、、、、
リーナは無事子供を産む、、、、、
また更に逃げた男を 追いかけ続ける、、、、
赤ちゃんをあやしながら、、、、
一目ぼれされた男を引き連れて、、、、
どこまでも、、、、
『私の”思い”を生きる人』とはリーナのこと
私の”思い”だけで生きる人
リーナに世間知はないが
世間づれもない
リーナは優しくて謙虚
思いやりも持っている
でも
リーナの生き方って????
次元が違う・・・・
重い思い????
思慮とは無縁????
一目ぼれの男も 自分の思いで生きている
相手が自分のことをどう思おうが
静かにどこまでも遠慮しながらあきらめずに
ついて行く
リーナについてゆく、、、、、