国内外、続々とSars-Cov-2用のmRNAワクチンについて、研究報告がなされています。
自身の研究関連の論文を読むべき立場ではありますが、
現在、人類が直面していることは、そんな些末なことを
凌駕する自体にまで発展しているような気がします。
時間は限られていますが、私なりに調べ、
家族や学生らに伝えるべきことは伝えたいと思っています。
こんな論文が発表されています。
タイトル:Omicron BA.4/BA.5 二価 mRNA ワクチンブースターショットに対する抗体反応
本論文では、4回目のワクチン接種として
WT(武漢株)や最近提供され始めた二価ワクチンなど
各種ワクチンを投与した後の、中和抗体価を調べています。
その結果、論文ではデータを基に
下記ように記述されています。
Geometric mean ID50 titers against 68 SARS-CoV-2 variants were lowest for boosted sera and highest for BA.4/BA.5 breakthrough 69 sera. There was no significant difference in neutralization of any SARS-CoV-2 variant tested 70 between individuals who received a fourth monovalent vaccine and those who received a fourth 71 dose of a bivalent vaccine (Figure 1B)
要はこれまでの武漢株用ワクチンを打っても
二価ワクチンを打っても、中和抗体価に有意な差がみられなかった
という結果です。
世間では新しいワクチンだ二価ワクチンだ、と報道で喧伝していますが
実際の研究結果では、異なる事実が確認されているわけです。
自分で調べないと、本当に流されてく。
なぜ、日本ではこのような研究報告については全くと言っていいほど触れられないのか。
なぜ、世界トップクラスの接種を勧める国になってしまったのか。
よくよく考えるとおかしなことだらけです。
そもそもひたすら抗体価を引き上げることに執着するので良いのでしょうか。
生き物の免疫系はそう単純ではありません。
細胞性免疫なども含めて、考えるべきではないでしょうか。
私は養殖魚を相手に免疫応答など観ることもありますが、
魚類でさえ、相当複雑な免疫機構を持っており
それを制御するなんて、なかなかおこがましい。
かのエドワード・ジェンナーが牛痘種痘法の開発に取り組んだのは18世紀。
たかだかそれぐらいの年月で、ヒトの免疫を抗体だけに絞ってコントロール
するなんて、おこがましいと想うのは私だけでしょうか。