どこかで、うすうす感じていても、蓋をしてしまうことってあるんだろう。

 

どこかに理由付けしながら、心のブラインドを落としながら、

毎日を生きている。

 

 

山々に彩を添える紅葉を美しいと思うようになったのはいつからだったろう。

 

いつから、なんて言えるわけがなくて

いつのまにか、そうなっている。

 

 

遠い昨日の昔。

燃えるような夕焼けとそろそろ浸食してくるであろう夕闇の気配を意識しながら、

ブランコを漕いでいた子供の私は、

いたたまれなくてその場を走り去ってしまった。

 

今だにあれは夢だったのだろうか。

現実だったろうか。

 

そんな想いは、相変わらず大人になった私にも

心の静寂に、拍車をかけて

そうなんだよ、とつぶやく。

 

 

どこかに理由付けしながら、心のブラインドを落としながら、

毎日を生きている。