ここのところ、べらぼうに忙しかったこともあるのですが、
世の中の動向を見ながら、ブログに向かうのは控えていました。
まず我がラボMEMの動向を見ていると、夏を迎えるにあたり、フル稼働になりそうです。
特に飼育試験。
養殖魚を用いた試験を実施せざるを得ないのが我がラボですが、
これはなかなかの代物。
中途半端なモチベーションだと、なかなか完遂できません。
生き物に週末も祝日もありませんからね。
私も学生時代もろもろ飼育を行ってきましたが、
韓国留学中のヒラメの試験は、なかなかでしたね。
お陰様で論文投稿までこぎつけましたが、
予備飼育期間中に病気(ビブリオ病)が出たりと、
大変でした。
https://link.springer.com/article/10.1111/j.1444-2906.2006.01152.x
ヒラメも大学から車で数時間のところの養魚場から購入している。
しかもラボの先輩に、車でわざわざ連れて行ってもらっている。
海水もがばがば発注して、トラックで運んでもらっている。
もちろん、ラボの研究費で購入しています。
それなりの費用がかかったはずです。
恩義にむくいるためにも、何とか完遂せねばというあの必死さを
昨日のように、遠く記憶にひそんいます。
さて、私の人生に大きく影響を及ぼした韓国での留学。
ただいま日韓関係は、非常にセンシティブな状況に陥っています。
報道では、「戦後最悪の日韓関係」などの見出しが躍っています。
徴用工やレーザー照射問題などから、
日本による韓国のホワイト国除外の対応。
それに呼応する形で、文大統領は刺激的な言葉で演説しています。
「日本には二度と負けない」
このスタンスが、どう韓国国民も含めて、日本と対峙しようとしているかが分かります。
このブログでも触れましたが、国家間の歴史やイデオロギーを
そのまま両国の国民に落とし込んで、プロパガンダのように誘導するのは、絶対に避けなくてはいけない。
民間交流。
私が韓国の大学との学生交流を8年間も続けてきたのは、
このつながりが、国の問題を凌駕する大事なものを作り上げる、
そう信じているからです。
韓国と日本という国家のロジックを、そのまま1.2億人の日本人、5千万人の韓国人に落とし込むのは無理がある。
それを実施してきたのが、20世紀までの国家であり、戦争での悲劇を生んできたのも事実です。
ただ、20世紀までなのか。
否。
宗教戦争から現代の21世紀にいたるまで、古来、この要素から人間は逃れられないはず。
だからこそ、日本(人)は、韓国(人)は、と十把一絡げに、グロスで無数の個人を評してはダメなんだ。
火災により100名死亡する大惨事が起こりました。
報道でこのような事故についてコメントがあったとします。
これは、100名きぼの「大惨事」というひとつの結果なんかではなく、
100名のそれぞれの人生の火が消えた、事故が起こったということなんだ。
100名それぞれの人生がある、と。
コスダック(韓国株式市場)が大暴落したというニュースがありました。
日本の経済制裁(←立場によってこの表現は適さない)に、対する韓国も強硬策を見出そうとしています。
先日、韓国の先輩研究者から連絡がありました。
この日韓の事態を憂慮されていました。
この方は、冒頭で紹介した試験用ヒラメを取りに連れていってくれたかです。
民間交流。
今年も学生の韓国への海外研修を実施します。
日本人は日本を愛し、韓国人は韓国を愛する。
ただ、その国を超える何かがある。
民間交流。
政府は、イデオロギーでこれを蓋をしてはだめだろう。
台風8号が宮崎を過ぎました。
台風前の宮崎の空は、それはそれはとても美しいものでした。