香港から深圳に少し、さかのぼります。

学会の合間を見て、私は深圳の街並みを回ってみました。

 

深圳は急激な成長を遂げた中国でも有数の都市として知られていますが、

その成長の中で、報道でも聞かれる、格差社会の話。

 

深圳の中心部の発展はやはり顕著なのですが、

その高層ビル街に囲まれた形で、独自の時間をとどめている箇所があるんですよね。

これは高度成長を示す国特有のものかもしれません。

 

 

その前に大きなスーパーに入ると。

パンチきいていますね。

なかなか日本で見られない風景です。

 

 

路地に入ると。

ヤギでしょうか、足だけ見えます。

この後、写真はありませんが、頭だけになった、

白い眼の彼が、市場のテーブルに並んでいました。

 

 

少し筋を入るとマーケットが。

電気屋さん。

 

あー・・・あー・・・。

 

味があります。

 

 

深く路地に入ると石造りで構成された迷路のような区画に

多くの人が暮らしを営んでいます。

いつか来た、アジアで見た景色です。

 

ふと角を折れると、小さなお寺に、人々が祈りをささげていました。

この風景と、香港の「文武廟」の風景を重ねたんです。

人々の祈りって同じなのかな、とかね。

 

ちょっとこの配線はどうですか。

なんかあったとき、九州電力で対応できるんかい!!

など、このごちゃごちゃ感をみながら、

突っ込みながら見ていました。

 

写真を撮っていると、遊んでいる子供たちが駆けてきました。

言葉はわかりませんが

「なにしてんだよう~」

的な、笑顔万国共通の笑顔です。

脇では女の子が、ゴム跳びをしていたりと、

なんだか遠い日に想いを馳せました。

 

 

人は人種や生まれる土地を選べません。

生まれ落ちて、生まれた後はなんとか生きるしかありません。

ひたすら路地を歩いて、人々の暮らしを見ながら、少し考えてみました。

 

私が中国人として生まれ、ここで育ったとしたら。

そのうえで、日本という国と対峙する機会があったとしたら。

 

 

 

すごい自転車の数です。

 

私はひたすらこの迷路のような路地をぐるぐる回りました。

そして翌日は私は、学会での発表に臨みました。

 

学会はここから一時間以上の、海岸添えのホテル。

豪華でした。

 

その豪華なホテルと、この路地での営みを重ねました。

 

私が企業時代、定期的に中国の青島に出張したことがあります。

青島も経済特区も設けられ、発展目覚ましかったのですが、

この発展のうねりは、この路地をも消し去るのだろうか。

 

 

この視覚と国として資格は大きくちがうんだろう。