富良野 なまこ山勉強会 | ペンション ラ・コリーナ アウトドア大好きオーナーの富良野里山ブログ

富良野 なまこ山勉強会

一週間ぶりのブログです。
お客様の対応や、週末のパン屋さんで、大変多忙を極め、その後色々な講演会や、野外での学習会もあり、ようやくのブログです。
その間のことはおいおい書かせていただこうと思っています。

10日のアウトドア研修について
10日は、気温が低かったものの、まずまずの天気に恵まれ、富良野市の西側に位置する朝日ヶ丘公園(なまこ山)の勉強会に参加してきました。
なまこ山は、市内のはずれにあり、春から秋にかけて、富良野市民の憩いの場となっています。
しかし、冬となるとなかなか足を運ぶ人も少なく、クロスカントリースキーの練習の方が数名いらっしゃるだけです。それだけに自然が壊されていないで、いろいろと発見が期待できる場所でもあります。
さあ、スノーシューをはいて出発です。

Lacollinaオーナーブログ
蝦夷山桜の冬の木肌です。こすってみると艶がでて、桜の皮細工によく見られる綺麗な模様が出てきます。みなさんも、木をいためないよう注意して試してみてください。
Lacollinaオーナーブログ

なまこ山は、一級河川の空知川と、そこに流れ込む大小の沢で周囲が形成されています。
したがって、ふもとのほうは、写真のようにヤチダモや春楡の木といった、水を多く好む樹木が多く育っています。これを登っていくと、広葉樹から針葉樹へと比較的水のいらない木々へと変わっていきます。Lacollinaオーナーブログ-春楡の木山の上に行けば行くほど、気温は低くなってきますので、一方の言い方をすると水を多く必要とする木は、凍裂と言って、中の水分が凍って木が裂けてしまう現象が起こります。木々は、秋になると葉を落とし、水分を控えるようになります。でも少し残った水分が、マイナス20度以下になると凍って膨張し、大きな音と共に木を裂いてしまいます。それでも、木々は自らを修復し生き抜きます。

Lacollinaオーナーブログ

次に発見したのは、カラマツの木に隠されたドングリの実です。
Lacollinaオーナーブログ犯人は、カケスです。カラスよりやや小さい鳥ですが、物まねをしたり、樹木の実をつついたりと、「森のギャング」と称されることもある鳥でですが、生きることに一生懸命なのはどの生き物も同じです。これは、秋にカケスが冬の食料として蓄えたもので、こうやって厳しい冬を生き抜いているのです。
Lacollinaオーナーブログ-ほおの木
少し歩くと、ホオの木の冬芽に出会いました。そして、上を見上げると、秋につけたホオの実がまだ残っていました。この実を乾燥させて、お茶にするととても美味しいお茶になります。さあ、いよいよこれから斜面を登ります。上り始めて直ぐに、タカネランの雪に埋もれ、頭だけを出した姿に出会いました。夏は、可憐な花や葉をつけ、秋には真っ赤な実を付けるとても可憐な植物です。

Lacollinaオーナーブログ-タカネラン

Lacollinaオーナーブログ-蝦夷リスの巣
少し歩くと、カラマツの木の上のほうに、巣を見つけました。はじめは鳥の巣と思いましたが、よく見ると巣の上に枝が茂っています。鳥だとすると、巣に入ることは難しいと考えられます。四足の動物であれば、むしろ牙城です。したがって、蝦夷リスの巣ということになります。蝦夷リスは本来松などの幹に巣をつくり、子育てをしますが、時々避難用の巣をこのように作ります。
急な斜面のトドマツにみつけたクマゲラの食痕です。まだ真新しく、今日か昨日のものだと思います。
Lacollinaオーナーブログ-クマゲラの食痕
Lacollinaオーナーブログ-ムネアカありの巣
もうひとつ、トドマツの下の部分に見つけたムネアカありの巣です。木に依存し生き抜いています。
こうなると木も大変です。Lacollinaオーナーブログ-ツルアジサイの跡
これは、トドマツの上のほうですが、ツルアジサイに絡まれ、栄養が上に行かず途中で膨れたようになっています。さらに先ほどお話した凍裂等の災難を受けながら、木々は生き続けるのです。ほかの生物を生かしながら・・・
斜面を登り、いよいよ尾根に出ました。そこに、珍しいものがありました。
と言ってもそのものは大して珍しいものではないのですが、ヤドリギです。
Lacollinaオーナーブログ-ヤドリギ
珍しいと言うのは、本来ヤドリギは高い木のうえに繁殖しており、目の前で見ることが出来るのはなかなかありません。ヤドリギ、皆さんご存知ですか。ヤドリギは、ほかの木に寄生して生きているのですが、寄生している木を痛めることはしません。写真を見ると赤い実が見えると思います。実はこの実の種がとてもねばねばしているのです。鳥のレンジャクはこの実を好んで食べ、その種を別の木の枝に糞とともに排泄します。周りが解けて、種が木にへばりつき根を下ろすのです。
そうして、種を保存しています。

この山を登るときいつも感じるのですが、自然の営みのたくましさ、賢さ、賢明さを思い知らされます。そういう場が、人里近くにいくつもある、これが富良野の魅力です。ぜひ、皆さんも訪れてみてください。お供しますよ。


中富良野 ペンション ラ・コリーナ  TEL0167-44-3957
  メールアドレス collina@furano.ne.jp
  ラ・コリーナのホームページ
  ラ・コリーナの予約ページ 
 楽天トラベルのホームページ
 楽天トラベルの予約ページ
 じゃらんnetの予約ページ

ラ・コリーナは、メールマガジンを発行しています。講読ご希望の方は、以下よりお申し込みいただけます。
ラ・コリーナのメルマガお申し込みページ(楽天)

      Lacollinaオーナーブログ-800-478