宝くじに当たるより珍しい病気になった人が、我が家にもう一人います。
同居の私の母です。
昨年の夏、希少がんである肉腫と診断され、主治医に「宝くじに当たるより珍しい病気です」と言われました。
母は10年ほど前に肺がんで左肺を全摘し、放射線、2度の抗がん剤治療、脳転移にはガンマナイフと治療をしてきました。
2年ほど前には、1つ残った右肺が間質性肺炎になり、今もステロイドを飲み続けています。
そんな状況でステージ3の肉腫が見つかり、切除しなければ腫瘍が皮膚を突き破って、とてつもない苦痛のうちに死を迎えると言われました。
手術しかないけれど、全身麻酔・手術・入院によるリスクについて納得してもらえるなら手術をと、主治医と麻酔科医から何度もお話がありました。
①高齢故の脳血管障害
②片肺故の感染症による呼吸不全
③高齢故のせん妄からの認知症
本当に何度も「僕たちは神様じゃありませんから」と言われビクビクしましたが、限りなく神様に近い先生の名手術でテールサインまで取っていただき、①〜③の何も起こらずに母は今も日常生活を送っています。
母の肉腫がわかった時、娘に言われました。
「お母さん、今宝くじ買ったら当たるんじゃない?」と。
ええ、買いました、サマージャンボを30枚。
そして1万円が当たりました!
でも、宝くじ当選も、宝くじに当たるより珍しいことも、何もいりません。
素晴らしいことなんて起きなくていい、不幸は辞退したい。
「平凡」「普通」を望みます。